第84話
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話を聞いたロイドは真剣な表情で声をあげた。
「いや、そこまで露骨なものではないが………”黒月”と”ラギール商会”の襲撃事件を受けてマフィア同士の抗争への対処に全力を傾けろとの指示が下った。………少し前から追っていた謎の薬物の捜査を打ち切ってな。」
「な………!?」
「一課の方でも薬物に関する捜査を………?」
そしてダドリーの説明を聞いたロイドはさらに驚き、ティオは尋ねた。
「フン、数日前からだがな。私としてはお前達が知っていた事の方が驚きだが。」
「で、一課の方はどこでその薬物のネタを掴んだんだ?」
「………昔から使っていた情報屋のタレコミです。それなりに信頼できる筋なので情報収集をしていた所ですが………今の所集まっているのは都市伝説のような噂だけですね。『願いが叶う薬』だの『幸せを運ぶ青い薬』だの………ただ、どうにもキナ臭いので噂になっている市民のリストを揃えている最中だったんですが………」
「「「「…………………………」」」」
「な、なんだお前達……その『やっぱり』という顔は。」
「フン………ビンゴだったようだな。ロイド、見せてやれ。」
「………はい。」
「???」
セルゲイの指示に頷いたロイドの様子にダドリーが首を傾げたその時
「これを―――」
ロイドが蒼い錠剤をダドリーに見せた。
「な………!も、もしかしてこれは………!?」
錠剤を見たダドリーは声を上げて驚いた。
「………今日、ある筋から俺達が入手した証拠物件です。その人の名誉を守るという条件で預からせてもらったんですが………」
驚いているダドリーにロイド達はこれまでの経緯を一通り説明し、さらにアーネストも関係がある可能性を説明した。
「クッ………やはり存在していたのか………しかもアーネストも服用していた可能性もある上、ルバーチェが流した可能性があるだと………!?」
説明を聞いたダドリーは唇をかみしめた後、表情を歪めた。
「その薬物捜査を打ち切れという指示………どこから降りてきたか見当はつくのか?」
「……上層部の誰かかと。一課の課長も納得できないまま、我々に指令を下していました。」
「フン、最悪だな。」
「ちょ、ちょっと待ってください。まさか警察の上層部がマフィアの要請を受けて………!?」
ダドリーとセルゲイの会話を聞いて驚いたエリィは怒りの表情で尋ね
「「…………………」」
尋ねられた2人は反論もせず、黙り込んでいた。
「そ、そんな………」
「おいおい、マジかよ………」
「………確かに最悪ですね。」
「……………………」
2人の様子を見たロイドは信じられない表情をし、ランディは目を細め、ティオ
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