第82話
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に警備司令あたりとも何度か会合をしているって噂よ。」
「なるほど………”黒月”の政治的な影響を抑えるのが目的でしょうか。」
「警備隊の司令を取り込んだのは武器の密輸を強化するためか………?」
「ま、そんな所だろうな。あと、あの阿呆司令はハルトマン議長の腰巾着って話だ。そっちに働きかけることで間接的に議長のご機嫌取りもしようとしてんのかもしれねぇ。」
「ええ、あたしもそう睨んでいるわ。いや〜、やっぱ君達と話してると考えがまとまるわねぇ!うんうん!情報交換した甲斐があったわ!」
「はは……正直こちらも助かりました。でも、こうして整理してみるとやっぱり違和感を感じますね……」
笑いながら言ったグレイスの言葉を聞いたロイドは苦笑しながら頷いた後、考え込みながら言った。
「違和感?」
「………どういう事?」
ロイドの言葉を聞いたエリィは質問するグレイスと共にロイドを見つめた。
「一つ一つの行動については納得いく理由があるようですが………どれも場当たり的だし、組織として全く連携が取れていない気がします。俺がルバーチェに感じていたのは悪い意味での、大都市ならではの”スマートさ”だったんですが………それが殆んど感じられないんです。」
「なるほど……」
「ふむ………言われてみればそうね。」
「クロスベルという金の成る木から甘い汁を吸うためのシステム……それを確立した組織にしては確かに場当たり的かもしれませんね。」
「何か、そのあたりを狂わせるような俺達の知らない”要素”がある………そういう事かよ?」
ロイドの話を聞いたエリィとグレイスは頷き、ティオは説明をした後呟き、ランディは考え込んだ後ロイドに尋ねた。
「ああ……あくまでカンだけどね。”黒月”と”ラギール商会”を襲った襲撃者の戦闘力も不自然に高かったみたいだし………ガルシアの奇妙な態度にしてもそれが原因じゃないかと思ってさ。」
「うーん、さすがはロイド君。鋭い読みをしてくれるじゃない。ね、警察をクビになったらクロスベルタイムズに入らない?そんであたしと一緒にフィーリッツァ賞を狙いましょ!」
「いや、遠慮しときます……ていうか縁起でもないこと言わないで下さいよ。」
自分の推理を聞いて口元に笑みを浮かべたグレイスの言葉を聞いたロイドは脱力した後、グレイスを睨んだ。
「ところでそのフィーリッツァ賞ってのは何なんだ?」
「確かその年で最も優秀なジャーナリストに贈られる国際的な賞だったはずだけど………」
そしてランディの疑問にエリィが答えかけたその時、ロイドのエニグマが鳴りはじめた。
「―――すみません。ちょっと失礼します。はい、特務支援課、ロイド・バニングスですが………」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ