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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第530話】
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ト。 せ、せっかく私の実家に来てくれたんだし、ね? ど、ドアを蹴破ったのは流石に驚いちゃったけどさ」
椅子を引き、そこに座るように促すシャル――座り、改めてリビングを見ると二人で暮らすには僅かに広い様な印象を受ける。
写真立てには小さい頃のシャルと、白い幅広い帽子を被った母親が仲睦まじく写っていた。
絵画なども壁に掛けられていて、リビングに彩りを与えている。
「うふふ、シャルロットのボーイフレンドさん。 お名前は?」
「え? あ、有阪ヒルト……です」
「あら、いい名前ね。 私はシャルロットの母――――――よ」
名前を言う母親だったが、何故か名前が聞き取れなかった。
名前を告げたその瞬間だけ、耳障りな不快な音が遮る――やはりこの母親が偽者の一夏の代わり?
だが、敵意が全く見えない――これまでセシリアと鈴音の二人は偽者一夏で、二人にたいしてエロい事をしようとしていたのだが。
「ヒルト、紅茶だよ」
考え事をしていた俺の目の前に差し出されたのは紅茶だった、慣れた手つきで母親の分と自分の分をテーブルに並べていく。
「ふふ、シャルロットの紅茶の腕前、何れ程上達したかしらぁ?」
「も、もう! 私だって毎日成長してるんだから!」
……私?
確かシャルは僕って矯正させられたと聞いていたが……もしかしたら、この世界はシャルの母親が死ななかったら送っていたであろうシャルの別の世界を――。
「シャル」
「ふえ? どうかしたの、ヒルト?」
「シャルは俺がわかるんだよな?」
「う、うん」
「俺のフルネームは?」
「えと……有阪ヒルト、だよね?」
突然の事にシャルは驚きつつも答える、シャルの母親はきょとんとした表情で俺達を窺っていた。
「OK、なら……俺が何処から来たのかはわかるか?」
「うん。 あい、え……す――――ううっ……!!」
突然両手で頭を抱える様に踞るシャル、そこに響き渡る声――。
『ワールド・パージ、強制介入開始』
「あぅっ……!!」
苦痛の表情を浮かべたシャル――周囲の空間に僅かな揺らぎを感じるなか、シャルロットの母親は――。
「……ヒルトくん。 敵意が来るわよ」
「え?」
その言葉に俺は思わず振り向く、シャルロットの母親の表情は真剣そのもので踞った彼女をあやすように頭を撫でていた。
刹那、室内に轟く声。
「シャルロット! 無事か!?」
「一夏……の偽者か」
双眼が黒と金、出で立ちがまるで怪盗と怪しすぎる――明らかな偽者の一夏が現れた事によって、シャルロットの母親の存在
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