第15話 オハラの学者達
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ろうと感じさせる様子があった。
「もう一つ、この図書館には考古学者のチームもあるんじゃが、今はこの図書館には居ないんじゃ。彼らはしばらく前に海に出て、遺産がある場所を巡っておる。彼らも考古学者として非常に優秀で、しばらくすれば彼らの手によって世界の謎がまた一つ解明されるじゃろう」
優秀な人達が集められて、歴史について日々いろいろな事を研究している施設だということが理解できた。ココならば、自分たちの情報の手がかりに期待できるかもしれない。
***
「さて、早速だがお主が名乗った大日本帝国という国について、そして人食い島について話を聞かせてもらえますかな?」
図書館の会議室に案内されて、クローバーさんに、俺、そして艦娘達4人全員がテーブルの席に座った瞬間だった。
クローバーさんは席に着くなり、早速本題に入って俺に話すように促してきた。かなり興味を持たれているようだったが、どこまで俺達の事を話すべきか、どう話しを進めて信用してもらい自分たちの調査に協力してもらえるか、慎重に考慮しながら俺は話しを始めた。
「まず、我々がどこからやって来たのかを話します」
そう前置きして、俺達が人食い島と呼ばれいてる島から来た事、今現在も人食い島と呼ばれているあの場所を拠点にして、生活しているという事を話した。俺の話に、クローバーさんは途中で相槌を入れながら真剣に聞いてくれていた。
「わしの知っている限りでは、あの人食い島と呼ばれている島に上陸して戻ってきた人間は過去に居ないはず。いくら過去の資料を遡って調べてみても、記録が残っていないから、あの島のことを知る糸口すら掴めない、謎のひとつだったんじゃ」
「そうなんですか」
クローバーさんの言葉によって、一つ希望が潰えた感じだった。その風貌から、豊富な知識を有していそうなクローバーさん、そして世界中から集まってきているという資料にもあるのに、過去のあの島の内部について一切の情報が残っていないらしい。
更に、クローバーさんは続けた。
「わしは、かつて考古学者として世界を巡ったことも有ってな。グラントラインにも入って航海した経験のある学者じゃ」
「グランドラインにですか。それはすごい」
「それで、考古学者としてわしが駆け出しの頃じゃった。人食い島について調べようとした事があってな。実際に現地調査しようと思って、島に近づいて行ったことがあった」
「それで?」
「それがじゃな、島に近づくにつれて原因の分からない不安がわしを襲ってきてのう。最初は気のせいだと思っていて、何としても謎を解決しようと人食い島を目視できる所まで行ったのじゃ。だが、段々と大きくなっていく原因不明な不安が遂に、この島に降りたら死んでしまうというような思考になって、わしは音を上げてし
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