sts 28 「雷光の裏側」
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から年々強くなっていったと思う。
だけど……結局この想いを伝えることは出来ていない。告白して振られるのが怖いから。今の関係でも十分だと思ってしまう自分が居るから。
でも……本質的なことを言ってしまえば、私に覚悟が……周囲の関係を崩してでもショウと結ばれたいっていう覚悟がないからなんだろう。
「…………ダメだなぁ。こんなことばかり考えてちゃ」
ヴィヴィオやギンガの誘拐、戦闘機人やスバル達のことで精神的にくることは短い間に多々発生しているわけだけど、私達六課の戦いは終わったわけじゃない。今後はスカリエッティ一味の追跡が待っている。はやては破壊された六課隊舎の代わりに移動も考えてアースラの使用許可を取ったりしてくれてるわけだし、私もライトニングの隊長として気を引き締めておかないと。
そう思った私は、なのはの姿が見えないこともあって外へ足を運んでみた。あまり馴染みのない隊舎に出向いていてひとりになりやすい場所を考えると外が最も可能性が高いと思ったのだ。
「なのは……変に思い詰めてなければいいけど」
今日の仕事ぶりを見る限りミスと呼べるものはなかった。けれどなのははヴィヴィオのことを可愛がっていたし、ギンガのことも教え子として大切にしていた。そのふたりがさらわれたのに何も感じていないはずがない。むしろ六課の誰よりも深く傷ついている可能性がある。
隊舎の外には外灯があるが薄暗い景色が広がっている。不安を掻き立てられそうにも思えるが、それと同時に近づかなければ泣いていても気づかないだろうとも思う。
もしなのはが外に居るとしても私がやみくもに動いてたら入れ違いになる可能性が高くなるよね。……確か隊舎を出て左手に進んだら下町が見下ろせる場所があったはず。なのはも隊舎からそんなに離れようとはしないだろうし、まず探すとしたらそこからかな。
「…………あ」
進んだ先にポツンと佇んでいる人影がひとつあった。辺りが暗いのではっきりとは見えないが、背丈と髪形からしてなのはに間違いないだろう。
何となくだけどなのはの今の背中は寂しげに見える。
昼間破壊された六課の現場検証をしていたことを考えれば、その中でヴィヴィオに関するものを見た可能性は十分にありえる。人気がないところならエースオブエースだとか、スターズの隊長としての自分を見せる必要はないから十中八九ヴィヴィオのことを考えているだろう。
変に心配そうに話しかけるとなのはは強がりそうだし、出来る限り自然に話しかけて心の内を聞くようにしよう。そう思って歩み寄ろうとした矢先、私よりも先になのはに近づいていく影があった。
「…………っ!? ななな何? ……って」
「よぉ」
聞こえてきた声と視界に映る影の特徴からしてなのはに
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