第61話
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ドは声をあげた後、エリィ達と共に走ってバスに近づいた。
「ど、どうしてこんな場所で停車を………それに………誰も乗っていないの?」
「そうみてぇだな………ティオすけ、小嬢、周囲の反応はどうだ?」
「はい………アクセス………」
「―――アクセス………」
ランディに尋ねられたティオとレンは答えた後、それぞれ魔導杖を掲げて周辺をサーチした。
「………ダメです。周囲10セルジュに人の反応はありません。」
「こっちもダメね。」
「チッ……だろうと思ったぜ。どうやら魔獣に襲われたって雰囲気でも無さそうだな?」
「ああ……ちゃんと路肩に停車している。多分、運転手が自分の意志でこちらに寄せて停車したんだろう。もしくは停車せざるを得ない何らかの事態が発生したのか………このまま中も調べてみよう。」
「ええ………!」
そしてロイド達はバスの中を調べたが、バスの中は争った形跡はなく、花や見舞いの品だけが席に置かれていた。
「花や見舞いの品が座席に残っている……どうやら病院に行く途中だったみたいだな。」
「ええ………」
「ぬいぐるみ………子供の患者さんへのお見舞い品でしょうか?」
「ああ………そうだろうな。」
バスの中を調べ終わったロイドは仲間達と共にバスを出た後、どこかに連絡した。
「はい、はい……わかりました。連絡の方はお願いします。こちらはこのままウルスラ病院に向かいます。―――はい。くれぐれも気を付けます。」
連絡し終えたロイドはエニグマを元の位置に戻した。
「………課長はなんと?」
「とりあえずタングラム門に連絡をしてくれるみたいだ。ソーニャ副司令に協力を要請してみるらしい。」
「そう………ちょっと助かるわね。」
「ああ、副司令だったら必ず力になってくれんだろ。」
「とりあえずわたしたちはこのまま病院ですか………?」
「ああ、ここから病院までもうそんなに離れていない。ひょとしたら乗客が歩いて病院に向かった可能性もある。」
「ま、見舞いの品を置いている時点でタダ事じゃなさそうだが……」
「そうね。血痕とか争った跡がないから恐らく”生きては”いるでしょうね。」
「とにかく急ぎましょう。すぐに日が落ちてしまうわ。」
「ああ………!」
その後ロイド達はウルスラ病院に向かい、病院に到着すると既に日は暮れ、夜になっていた。
同日、18:50――――
〜夜・ウルスラ病院〜
「日が落ちてしまったわね………でも、あれは………」
夜であるにも関わらず照明の付いていない病院にただ事ではない事が起こっている事を察したエリィは真剣な表情で病院を見つめ
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