闇の支配者(笑)+ストーカー&ボッチ=末期
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「へぇー……。なるほど、それで今はポニーアップとなっているんですのね、グラトニーさんは」
「……でも途中から、意味無くなった」
「【風陰東風】。姿どころか気配や痕跡すら残さず移動できる、だったか……なら確かに要らないな」
『つーか初っ端から其れ利用してリャ、それで良かったと今になって思ウゼ』
「確かにそうだよなー……」
慧理那と桜川教員が途中で加わり、恙無く始まった昼食タイム。
総二の手元にはちゃんとお弁当があり、グラトニーはグラトニーで自分の分を用意済み。
だが、折角だからと多めに用意された慧理那持参の、山海川様々よりどりみどりなオカズが詰まったお重もつついていた。
食べ盛りと超大喰らい二人なのだから、これでも充分過ぎる豪勢な食事だと言えるだろう。
それでも総二は午後の授業に差し支えが無いようにと、食べ過ぎない様に調整はしていた。
「此処に来れたのは良い、敵に対処するの容易いから。……前のままじゃ不安」
「そう言いつつ、オカズを頬張るのは止めないんだな……」
「フフフ、でも何だか嬉しく思います。それに名前の通りで、実に微笑ましいですわ」
『喰う量は微笑ましか無いけドナ』
「ああ、どんどん消えて行くぞ。これには私も吃驚だ……うん」
総二と慧理那、グラトニーの三人でテーブルに座り、桜川教員が後ろで待機しお茶などを注ぎ、ラースの含めて五つつの声がそれぞれ行きかい、他愛ない会話を交わしている。
「でもグラトニーがツインテールだった事に、理由があったんだな」
「ん。元々ツインテール属性、持ってない」
『お前さんなら分かってたんじゃねエカ? 少年。ツインテールの気配とやらは殆どなかっタロ?』
「あ、確かに」
「其処で納得するのが観束君らしいですわね」
「でも、観束の本音から言えば、やはりツインテールの方が良いんだろうな」
「え……えぇ、まぁ。というか姿変えれば、否応にもそうなるんだろ?」
『根本がそうだシナ』
髪型の事、日常の事、それぞれ話題を変えながら話は続いて行く。
……結局のところ今朝方の慧理那のお願いは本人に聞いてもはぐらかされてしまい、それでも此方にも非があると彼女は言い切り、ちょっとしたモヤモヤこそ残したが仲直りは出来たらしい。
まあ、そうでなくては、同じテーブルで呑気に会話しながら、昼食を共にはできないだろう。
―――――さて、ここで皆さんもお気づきの筈。
テーブル越しに言葉を交わしているのは、総二、慧理奈、桜川教員、グラトニー、ラースの五人だけ。
残るツインテイルズきっての武闘派と、変態思考名科学者の、大戦力である二人の姿が見えない事に。
で、その他二人である―――愛香
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