暁 〜小説投稿サイト〜
偶像
5部分:第五章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初
モーゼがだ。彼の後ろに続く同胞達に顔を向けて言った。
「では今から戻ろう」
「そうだな。神は確かにおられる」
「我等と常に共におられるのだ」
 このことを確信できた彼等は山に登る前とは違っていた。目が生きていた。
 その彼等がだ。モーゼに応える。
「ではな。今からな」
「シオンの地に戻ろう」
「そしてその地で神を信じよう」
 アロンもだ。同胞達に言ってきた。
「我等の未来はあの地にこそあるのだから」
 こう告げてだ。そのうえでだ。
 彼等はモーゼとアロンに導かれそのうえでシオンの地に戻った。彼等はそこに至るまでもシオンの地に戻っても神を疑うことはなかった。
 その十戒が彼等の傍にあるからだ。その神の定めた法、彼自身を見てだった。
 彼等は神を信じた。最早そこには純粋な信仰だけがあった。彼等の神への。


偶像   完


                    2012・4・29

[8]前話 [9] 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ