マーダラーサーチ
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、まるで自分が闇そのものに変わっていくみたいで凄く怖かった記憶がある」
「僕の場合は吸血で大量の暗黒物質を一気に注がれたせいで動けなくなったから、途中までなのはと同じだと思う。問題はその後で、苦痛と共に身体が変異していくのが感じられた。正直に言うとあの時……サバタが助けようとしてくれなかったら、僕でも恐怖に耐え切れず発狂していたかもしれない」
『自分が得体のしれない何かに変わっていく……それは確かに怖いね。SEEDの経験があるから、私もある程度は共感できるかな。……話を戻すけど、ある程度向こうの思惑がわかったおかげで、裏の関係を大まかにまとめられると思う。少し整理していこう』
という訳でマキナ達が死線を潜って持ち帰った情報と、ジャンゴ達がストーカー男爵と接触して判明した情報を組み合わせると、管理局と聖王教会とスカルフェイスとヴァランシアのそれぞれの目的と思想が絡み合いながら同時進行している事がわかってきた。
管理局は聖王教会の協力の下、ヴァランシアに『絶対兵士プログラム』を、スカルフェイスに『世界浄化虫』を作ってもらい、全ての世界を自分達の管理下に置こうとしている。この歪んだ思想から、なのはの抹殺、髑髏の出現、スカルフェイスの台頭などといった今回の事件の全てが始まった。
聖王教会は管理局及びスカルフェイスに場所の提供などで協力する事で、『世界浄化虫』の言語統制に便乗して信仰を得ようとしている。元々聖王本人も外野の思惑に翻弄された人間で発祥の経緯も怪しいものだったが、現在では誠実な者が多く勤めていたはずだった。しかし今回の暗躍が発覚した以上、管理局に並ぶ胡散臭さを漂わせている。
ヴァランシアはそんな二大組織の思惑を逆に利用して管理局と管理外世界の戦争を誘発し、並行してなのはをアンデッド化させて迎え入れるべくスカルフェイスと髑髏を動かしている。ジャンゴが打倒せねばならない存在の大半はここに集約しているし、元凶に最も近いと言っても過言ではないのだが……倒しても全て丸く収まる訳ではないのが現状のややこしさを表している。
スカルフェイスは表向きと言っていいのか微妙だがヴァランシアの配下として行動しているものの、実際は『世界解放虫』と『サヘラントロプス』で魔導師を駆逐し、次元世界を均一にしようとしている。地球から持ち込んだ核兵器と唐突に現れる髑髏も彼が所有している以上、最も脅威かつ優先して対処しなければならないのはこの男だと本能的に察せられる。
「整理して改めて思ったけど、管理局も聖王教会も見事に銀河意思の傀儡にされてるね。仮にも次元世界における二大組織なのに、よくこれまで保っていられたと思うよ」
『今の二大組織は腐り切った虫食いリンゴも同然だし、改善しないで放っておけば遠からず自滅するんじゃねぇの? 散々地獄を味わされたアタシ
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