機動戦艦ナデシコ
1381話
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駄話もいい加減にしろ! アクセルも」
言い訳を口にしようとした俺の言葉を遮るように、ナタルが告げる。
少し前までは俺が代表という立場にある事もあって、丁寧な口調で喋ろうとしつつ、何とか普段の口調に戻すといったような事を繰り返していたんだが。
……考えてみれば、俺とナタルの付き合いも何だかんだと長いんだよな。しかも二転三転して。
最初はSEED世界のヘリオポリスで、俺がアークエンジェルの傭兵として、いわゆる上司という扱いだった。
その後アラスカでナタルがアークエンジェルから降りて、ドミニオンの艦長として実質的にアズラエルの実働部隊という事で俺達と敵対。
ムウの頼みでドミニオンに乗り込んで、アズラエルに殺されそうになっていたナタルを救助。その後はシャドウミラーの同盟国であるオーブの軍人となってアークエンジェルの艦長として活動。
最終的にはムウとの結婚を機にオーブの軍人を辞めてシャドウミラーの所属となり、シロガネの艦長に……まさに波瀾万丈というのは、こういう事を言うんじゃないかってくらいの流れだ。
まぁ、波瀾万丈という意味だと俺も十分に波瀾万丈なのだが。
ともあれ、そんなナタルの言葉に美砂と円は素早くオペレーターとしての仕事へと戻っていく。
この辺り、既に慣れていると言ってもいい。
既にそれなりに付き合いは長いんだから、当然だろうけど。
以前は堅物だったナタルも、ムウと結婚したのが影響しているのか大分柔らかくなってきている。
「みなづきとの連絡はどうなっている?」
ナタルの言葉を聞きながら、俺は視線を映像モニタへと映し出されている木連の新型試験艦のみなづきへと向ける。
シャドウミラーが警備をしていたのだから当然だが、連合軍が何かちょっかいを掛けるような真似はなかったらしい。
いや、元々グリューノはニヴルヘイムに乗って火星までやって来たのを考えれば、手駒がなかっただけという可能性もあるのだが。
だが……純粋に手駒という意味なら、前もって火星に戦力を派遣しておけばいいだけだしな。
ナデシコなら、地球から2週間で火星まで到着する。
ナデシコを使えないとしても、戦艦だけは大量に存在するのだから。……まぁ、そんな事をすれば、確実にシャドウミラーとの敵対という未来が待ってるんだろうけど。
シャドウミラーの力を知っている以上、そんな真似をするとは思えない。
それをしてしまえば誤魔化しようがないしな。
この世界にシャドウミラー、連合軍、木連以外に大きな勢力がいれば話は別だが。
うん? いや、クリムゾングループやネルガルといった企業が戦争を長引かせて特需を得る為に……という可能性は考えられるか?
まぁ、どのみちシャドウミラーが警戒している以上、何も出来ないというのは間違いないだ
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