第79話
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まさに”英雄”の血筋じゃねえか………」
「親子揃って、”英雄”って、凄い家族よね………」
セルゲイの説明を聞いたロイドとランディ、エリィは疲れた表情で溜息を吐いた。
「………それにしてもまさか、ハロルド君達の亡くなった娘さんがその事件に巻き込まれた挙句、今はそんな事になっているとはな………」
「え………」
「先生はレンちゃんの事を知っていたんですか?」
一方重々しい様子を纏って呟いたイアンの言葉を聞いたロイドは驚き、エリィは尋ねた。
「ああ。彼らの債務の整理を手伝ったのは私でね………娘さんが亡くなったと知った当時の彼らの様子は今にも自殺しそうな様子だったよ………」
「……なんとなくですが、その光景が思い浮かばれますね………」
(………まさかあの事件で生きていた”もう一人”があの”殲滅天使”だったとはな……………)
イアンの話を聞いたエリィは疲れた表情で溜息を吐き、セルゲイは考え込んでいた。
「………あの、先生。くれぐれもレンの事はハロルドさん達には教えないでください。その方が互いが幸せに生きて行けるでしょうし………」
「………正直、心苦しいが仕方ないね。下手をすれば、メンフィル帝国の皇女になってしまった娘さんを取り返そうとしたり、接触しようと行動するかもしれないしね。そんな事をしてメンフィル帝国に睨まれれば、ハロルドさん達が最悪な事になるだろうからそれだけはなんとしても止めないと………」
「それにレンちゃんはハロルドさん達の娘としては戸籍上既に死んでいる事になっていて、メンフィル帝国の皇家からはリウイ陛下の養女として正式に認められていますから、どの道法律でも勝ち目はありませんし………」
そしてロイドの言葉にイアンは重々しい様子を纏って溜息を吐き、エリィは複雑そうな表情で呟いた。
「それにしても先生も知ってたんスね、その”D∴G教団事件”っていう話を。」
一方ある事に気付いたランディはイアンに視線を向けて尋ねた。
「ああ。私は民間人のアドバイザーとして偶然、関わっていたんだが………」
「ちょ、ちょっと待ってください!もしかしてキーアがその数年前にあったという”D∴G教団”事件の被害者である可能性が………!?」
ランディの質問に答えたイアンの説明を聞いたロイドは驚きの表情で尋ねた。
「そう思って、当時の被害を改めて調べてみたんだが………キーア君に該当する子は結局、見つからなかったんだ。事件を起こしていた連中も殆んど検挙されているか自滅している。その事が改めてわかったのでセルゲイ君に伝えに来たわけだ。」
「そうだったんですか………」
「キーアちゃんがその事件に巻き込まれていなくて、安心しました………」
イアンの話を聞い
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