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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
目覚める『闇』と『光』の事
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物は襲い掛かってくる。
「止めろおおおお!!」
ルークは見ていられず、飛び出した。助走をつけて地を蹴って飛び、亞莎を食らおうとした怪物に向けて拳を突き出した。今までずっと封じてきた…『手加減なしの本気』で。
瞬間、バァン!!!と破裂音が鳴り響き、同時に血が飛び散った。
岩さえも砕くルークの拳が、怪物を素手で殴りつけ、粉々にしたのだ。
「す、すごい…」
見ていた天和は開いた口が塞がらない。
仲間がパンチ一発だけでバラバラにされたのを見て怪物たちはルークを警戒して、すぐに襲い掛かろうとはせず、周囲を飛び回りだした。


「なんと…!」
ダイダラもまた、ルークが怪物を倒した光景を見て動揺せずに入られなかった。
「こんな力を持っているなど聞いていないぞ!くそ、ならば…」
あれほどの力を持つ相手では、正面から相対するのは賢い判断とはいえなくなる。ならもっと手のつけられないほどの力をぶつけ、奴の精神を挫く。奴の闘争心をへし折ったところで奴の前に立ち、一気に捕まえてやる。
ダイダラは再び手を機械に動かし、呪文を唱え始める。

彼の意思はこの大地の地中へと伝わり、地響きという形で答えが返ってくる。
「よし…」
今度こそ、奴を捕まえるためにも…
ダイダラは地面に向けて思念を放ち始めた。その下に眠る何かを目覚めさせるために。



「おい、しっかりしろ!おい!」
ルークは怪物たちに警戒しつつ、地面にへこたれた亞莎に向かって叫んだ。
「あ…あなた…は…あッ!」
魂が抜けたような声を漏らしながら、亞莎は意識を回復させる。急に見覚えのない男が現れたことに頭が追いつかなかったが、今の自分たちの状況を再び理解した。
「あぁ…私のせいで…潘璋さんが…」
潘璋だけじゃない。自分が守ろうとしたはずの呉の兵たちが、自分を除いて全員が…殺されてしまっていたことに絶望した。
「後悔なら後でしろ!天和、行くぞ!」
「う、うん…」
ルークは亞莎を背中に背負い、天和にもこの場からの離脱を促した。そんな彼らに、何度も逃がさないといいなおすように怪物たちが襲い掛かる。
と、そのときだった。さらなる脅威がルークたちを襲うことになった。
突如地面が地響きを起こしながら割れると、その中から一本の長い首が伸び、怪物たちに数匹食らい着いて、一気に飲み込んでしまった。
それを見ると、怪鳥たちは自分たちより後に現れたその脅威に恐れをなしたのか、散り散りになって離れていく。
今度現れたのは、黒い体表を持つ竜の首だった。バリバリと怪物たちを飲み込むと、その竜は、今度はルークたちのほうを見下ろした。
「ッ…!!」
何度も立て続けに襲う脅威に、ルークたちは絶句するばかりだった。
「ッ!走れ!」
ルークはすぐに天和に怒鳴った。そして彼女の手を引っ張りながら
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