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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
目覚める『闇』と『光』の事
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には馬忠も入っていた。
「呂蒙様、お一人では危険です。我々も共に戦います!」
「むしろ呂蒙様、あなたの方こそここから離脱し生き延びねばなりませぬ。あなたほどの才覚を持った方がこのような遺跡調査などでお命を落としたとなれば、孫呉の大損失です!お帰りを待たれている孫策様たちもお嘆きになります!」
「呂蒙様…どうか俺たちにも武人として意地を見せる機会をください!生意気を言うようで申し訳ありませんが、お一人では無謀であることが、あなたの方がわかるはずです!」
「馬忠さん、みんな…!」
彼らの上官として、自分が殿を勤めなければならないとばかり思っていたが、元来の引っ込み思案な性格から、自分を卑下しすぎていた。こんな自分の命を大小にすることで彼らが助かるなら…と。
でも、自分をここまで慕ってくれる部下たちの忠義の言葉に、亞莎は胸が熱くなった。
同時に、なんとしても彼らを守り、共に脱出しなければと決意を固めた。
だが万が一の事もある。
「…馬忠さん!」
「はっ!」
亞莎は馬忠の名を叫び、馬忠は彼女の傍で跪いた。
「申し訳ありませんが、あなただけは一足先に建業へ早馬でお戻りください」
「な、なぜです!?私にはここで尊敬すべき上官を見捨てた生き恥をかけと!?」
「違います!この事態を孫策様たちにお伝えする方が必要だからです!ここで全滅などしたら、いったい誰がこの遺跡で起きたことを伝えるのですか!?」
「ぐ…」
正論を言われ、馬忠は押し黙った。彼女の言うとおり、ここで起きた出来事を他の五の仲間たちに伝えなければ、この醜い化け物どもと相対する準備さえもままならなくなる。そうなったら、きっとここで起きたことと全く同じことが呉にも…いや、呉以外にも職や魏にも被害が及んでしまう。
「…了解しました。呂蒙殿、皆…どうか御武運を」
馬忠はここで亞莎と共に戦うことを望んでいたが、上官命令だ。従うしかない。それに彼女の判断こそが正しいことくらいよくわかる。感情を押し殺しながらも、亞莎たちの武運を祈りながら、馬忠は早馬に乗ってこの場を離脱した。
当然、他の兵よりも早く離脱を図る彼を、怪物どもが見逃さないはずがない。馬忠に向かって怪物たちが数匹、馬忠に向かって襲いかかってきた。
「場注さんに近づけさせないでください!弓兵、矢を!」
亞莎が直ちに、残存の弓兵たちに向けて命令を下す。生き残った兵たちは負傷している者も当然いたが、自身の怪我など意にかえさず、怪物たちに弓の雨を降らせた。いくら矢が突き刺さらないとはいえ、こうも大量に降ってくると飛行に支障をきたす。結果、怪鳥たちは馬忠を追うことは敵わず、取り逃がしてしまう。
獲物を取り逃がされた怒りをぶつけようと、怪鳥たちは怒りの矛先を、自らこの場に残った亞莎たちに向けた。
怪鳥たちと、亞莎率いる呉軍の戦い
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