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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
目覚める『闇』と『光』の事
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問題はあまりないらしい。たぶん…。
「セキトを連れてきたのか?」
セキトは恋が特にかわいがっている犬だ。彼女が兵士となる以前からずっと付き添っている。恋には物心ついたころから親がいなかった。ただ当てもなくさまよい続けていた恋にとって最初にできた家族である。
正史でもセキトは、赤兎馬という赤い毛を持つ馬で、呂布、彼の死後に主となった関羽の名馬として名を馳せた名馬として有名だ。一日で千里(約3.9km×1000)もの距離を走ったという。なぜかこの世界ではコーギー犬であるが…。
後ろから一刀は恋に話しかけると、恋はセキトを腕の中に抱きしめて立ち上がりコクッとうなずいた。
「最近、散歩に連れて行く機会が少なかったから。どうしても」
ここ最近、仕事をよくサボる恋でも、三国同盟締結による仕事の急増、主に一刀の他国への訪問の護衛で、セキトに構う時間が少なくなってきたのだ。
「連れて行きたいってこと?」
コクッと恋は頷いた。
「わかった。でもちゃんと面倒見ろよ」
「…大丈夫」
「ほら二人とも、いつまでも言い合ってないで。今日は俺の護衛役を引き受けてくれたならしっかりしてくれよ」
いまだ言い合う二人に二度目の仲介。
少々ごたついた…とはいえいつも一刀のまわりはごたつくことが多いのである程度の体制はできたのだが、そんなこんなで彼らは例の、新しく発見されたという遺跡にたどり着いた。
朱里が言っていた通り、遺跡の入口前の陣にて、先に桔梗と蒲公英が陣を構えて待っていてくれた。
「あ、おーい、ご主人様〜!お姉様〜!」
陣の入口から、容姿が翠とそっくりな少女が手を振り、もう一人『酔』の文字が刻まれた肩当てを装備した女性がいる。蒲公英と桔梗だ。一刀たちも駈け出して二人のもとに着く。
「二人とも、ご苦労さん」
「おお、お館様も来られたのか。しかし、皆より長く生きてきたのだがあのような遺跡、わしは初めてでしたぞ」
年長者でキャリアもその分培っている桔梗にこういわせるとは、この遺跡はただの遺跡のように思うことができなくなる。
「どういうことだよ?」
翠が不思議に思って首をかしげた。
「そうじゃな…なんというか、強大な気配を感じるのだ」
桔梗の言っている意味が分からない。恋だけじゃなく、一刀たちは全員彼女のいうことを理解できなかった。
「なんか漠然としているね…」
「申し訳ない。皆にどう説明すれば良いのかわし自身見当もつかぬ」
珍しいと一刀は思った。桔梗は自分を挑発をする際は、真意を隠しつつ何を仕掛けてくるのかをわかりやすく伝えてくる。だが今度ばかりは違う。桔梗自身も一刀たちにどう伝えればいいのかわからないのだ。
「どんなのかわからないなら、奥へ進むしかないのだ」
あっけらかんに鈴々が言う。いつもなら簡単に言うなあ…とは思うが、実際鈴々の言う
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