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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
ルーク、天和と出会うの事
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なかったらしい、というのは余談である。


その頃…。
現在のこの大陸…後に中国と呼ばれるこの国のほぼ中心部に位置する場所には、ある遺跡が眠っていた。だが三国同盟が成り立ってしばらく経ったある日、行軍中の呉によって発見された。その遺跡は現在確認されている遺跡とはまるで雰囲気も様式も異なり、発見した呉軍の兵たちを驚かせた。
その遺跡の調査を任されていたのは、建業で雪蓮たちへの報告に合ったように、呉の将の一人である呂蒙、真名を亞莎が監督していた。
遺跡は石垣のピラミッド上に積みあがったものが、長年の年月で土の下に埋まり、外観はもはや山にしか見えない。
その山の間に、一人の少女が陣を構えていた。見た目はどこか…中国の妖怪であるキョンシーのような格好をしている。彼女が呂蒙、真名を亞莎(アーシェ)という。
「呂蒙様、こちらが出土品になります」
亞莎が構えている陣の天幕に、一人の男性の武将が、部下に出土品を運ばせながら来訪した。
「お疲れ様です馬忠さん。早速ですが見せてもらえますか?」
「は。おい、例のものを」
馬忠と呼ばれた武将は、部下の兵士に出土品を机の上に置くように命じる。
「変わった出土品ですな。呂蒙殿、なにか覚えはございますか?」
馬忠は机の上に並べられた出土品を見て、発掘させたと気に見たときも抱いた感想を口にした。
「いえ、私もこの大陸の歴史には心得がありますが…」
亞莎は、特徴的な片眼鏡の奥に隠れた瞳から出土品を見る。
発見された出土品は、いずれも変わったものばかりだった。かの古代王朝『秦』の始皇帝が遺したという『兵馬俑』とも、後に『万里の長城』と呼ばれる長距離の城壁とも雰囲気が異なる。
出土品のひとつは、円錐の形をした銀色の塊だ。といっても、塊というにはずいぶんと形が整えられている。彫刻として作られたものだろうか。
さらにもう一つ見つかったものは、I字型の、翼のような意匠に掘り込まれたものだ。剣のように持ち手の部分があるが、武器とかそう言った類には見えない。ひび割れていて土ぼこりが酷く、相当古びた青銅製の道具である。
(何かの祭具のようにも見えますが…かなり古い。一体いつごろの遺品なのか…)
「馬忠さん、他に見つかったものはありますか?」
「今のところは…文字らしき印を多数刻んだ壁でしょうか。ですが、我々の使う文字とはまるで異なっていて誰も読むことができませぬ」
「そうですか…」
遺跡には文字らしきものが壁に刻まれているらしいが、それらも自分たちが知っているものとはまるで異なるらしい。
「私も直接見てみましょう。案内してください」
「御意」
亞莎は馬忠に遺跡への案内を求め、馬忠はそれを受け入れて亞莎を遺跡へ案内した。


入り口は山岳の脇に口を開けていた。そこから地価に続く長い階段を下りて行き、
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