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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
ルーク、天和と出会うの事
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、国の重要人物たる男がいない。魏は…あまり大きな口では言えない私情が大きな障壁となって男性を重要人材として取り入れる機会がない。呉もそのような障壁こそないものの、簡単に言えば『出会いがない』のである。
「余計なお世話とかいっても、これは我が孫呉にとって重要な問題なのよ?桃香たちとは違って、私たちには天の御使いに匹敵するほどでなくても、孫家にふさわしい男がなかなか現れないというこの現状は由々しき事態。冥琳もこれには一理あるとは考えているでしょ?」
「それは、まあ…」
雪蓮に言われた通り、まだ王政に依存しているこの世界で確かに世継ぎ問題は大事だ。跡継ぎに関しては、一人だけ候補はあるにはある。それは雪蓮と蓮華の妹、孫尚香(真名は小蓮)だ。だが彼女が王位に就くのは、雪蓮も蓮華も亡くなったときだけだ。因みに唯一小蓮は珍しく正史に当たる人物と性別に変更がない。
「いっそ、北郷一刀だっけ?あの子を種馬として呉に迎え入れてみようかしら?そして呉の将たちと見合わせて…」
「ね、ねねね姉様!?」
何やら危ない発言を繰り出す姉に、目を丸くして蓮華は悲鳴を上げた。
「ねを連呼しすぎよ蓮華」
「誰のせいです!別に私は…その…」
ここで口を濁した蓮華。こうはいうものの、年ごろの女らしさを簡単には捨てきれないようで、本音ではいい相手を巡り会えた桃香たち蜀の将たちがうらやましかった。
一刀の生きていた現代世界は、神聖なる天の世界としてあがめられている。神話が真実同然に扱われているこの時代では崇拝されていると同時に、逆らった時の恐怖心もある。天の血を手に入れた風評を得れば、天の加護を得ようとそれに従いついていく人間もいるのだ。それだけ天の御使い=一刀の存在は蜀以外でも大きいのだ。
「だが、それを蜀の者たちが許せるのか?」
「そうよ、それが問題なのよ」
冥琳の言い分に、頭を抱える雪蓮。蜀の人間は独占欲が強い。雪蓮も以前一刀と仲良く会話している桃香たちを見てそれを察していた。呉に来いなどと言えば大騒ぎ間違いなし。魏だってもし、蜀から呉へ天の御使いが来ることになったら同盟の存在が危ういものとなると指摘するはずだ。
「はあ…せめてもう一人天の御使いが…それも一刀と仲良くできそうな子が下りてきたらいいのに…」
雪蓮は空を見上げながら、さらに注いだ酒を飲みだしながらぼやいた。
「まるで空から金でも降って来いとでも言っているようだな…」
はたから見たらだらしのないニートだ。冥琳ははあ…とため息をついた。
すると、もう一人窓のそばに、それも上空から一人の女性が下りてきた。
「あ、本当に下りてきた…って思ったら思春じゃない」
親方!空から女の子が!なってファンタジックなことも言えるような雰囲気でもない。この女性の鉄のような雰囲気からして。
「…?何を仰っていたのか理解
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