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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
ルーク、天和と出会うの事
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た?」
「た、たまたまだ!」
天和の苦し紛れな言い訳に対し、二人を取り囲んでいる呉の兵たちウのリーダーらしき男は、ルークを見て目を細める。
「では、貴様の妙な格好は何だ?この大陸では見かけない服装だが?」
「こ、これは…!」
ルークの身なりのことを指摘され、天和は焦る。ルークも何か適当に誤魔化すネタがないか、必死に頭をひねった。
「この大陸の者ではないな?もしや、異民族の刺客か!それとも出土品を盗もうとする盗掘者か!怪しい奴らめ…ひっ捕らえろ!」
だがリーダーの男が、ルークたちが何かを思いつく前に、彼らをひっ捕らえるように命じた。
「うわ!何しやがる!」
「きゃあ!」
たちまち襲ってきた呉の兵士たちに、二人は取り押さえられてしまう。
「ここで何をしようとしていたのか、洗いざらい吐いてもらうぞ!」
「わーん!!こんなことなら早くここから離れときゃよかった…」
天和は若干涙目になりながら後悔の念を口にした。この時代の人間は怪奇現象さえも信じ込む傾向がある。適当で根拠のない疑念を抱き、それを排除するためならどんなに非難されるようなことさえも実行するのもありえないことではなかった。
「くそが、離せ!このスッタコ犬!!」
「うわ!?」
「そら!!」
「うぐお!!」
だがルークは、束縛されることをよしとせず、自分を捕まえていた呉の兵を振り払い、突き飛ばした。さらに天和を捕まえていた兵たちも蹴飛ばし、彼女を手元に奪還する。
「大丈夫か?」
「あ、うん…ありがと」
「貴様あああ!!」
やはり黒だったか!と呉の兵たちはルークたちに襲い掛かる。だが、ルークは振りかざされた剣を指先で受け止め、それを指のみでバキッ!とへし折ってしまう。
「剣を……馬鹿な!?ぐぎゃ!!」
剣を折られたその兵を、鎧で身を包んだその体に拳を一発叩き込んで突き飛ばした。
「す、素手のみで…!?この小僧…どこかの武家の出か?」
自分たちは激しい訓練で鍛えられ、とても一般の民ごときが立ち向かえるような柔な鍛え方はされていない。なのに、目の前のこの10代半ばにしか見えない少年に、いともたやすく…。リーダーの男はルークの大人数人がかりでも圧倒した力に戦慄した。
「く、囲め!この小僧は危険だ!なんとしても捕まえろ!」
彼はルークに対する疑念を強め、兵たちに取り囲むように命じる。彼の命令に従い、呉の兵たちはルークたちを決して逃がすまいと取り囲んだ。
「ち…天和、俺の近くに寄れ!」
「う、うん!」
ルークは天和をすぐ傍までに寄せて安全を図る。
まったく、人の話を利かない連中だ。うちの故郷の軍人たちはUFZの隊員をはじめとして、少しは一般人の言葉にも耳を傾けるというのに。呉の兵たちに対して、ルークは呆れと怒りを混じらせた。
とにかくここからなんとか抜け出し
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