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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
ルーク、天和と出会うの事
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三国同盟以来磨きがかってしまったようで…」
どうも雪蓮は王でありながら時々仕事をさぼる癖があるようだ。
「はあ…妹として詫びさせて、冥琳」
「いえ、蓮華様が謝罪なさることはありません。以前からよくありましたから、もう慣れました。でもあやつは呉王であるうえに孫家の人間。しっかりしなくては蜀と魏の連中にも示しがつきませぬ。全くどうしたものか…」
「話なら聞かせてもらったわ」
思わず蓮華は「ひゃ!?」と悲鳴を上げて飛び上がりそうになった。何せ、彼女と同じ髪の色と肌を持つ女性が、急に窓の外から姿を見せたのだ。
この女性こそ孫策…真名は雪蓮だ。性格は蓮華と比べると天真爛漫、悪く言えば我儘な女性だ。
「…どこに行ってたんだ、雪蓮」
冥琳がメガネの奥からギラリと鋭い視線を向ける。見るからに怒っていらっしゃる。
「そ、そんなに怒らなくたっていいじゃな〜い。ちょっと街の知り合いのおじいさんと喋ってただけよ」
「では、その酒瓶は一体なんなのでしょうねぇ…?」
視線がとげとげしいまま、冥琳は雪蓮の担いでいる小瓶を指さす。酒瓶のことを指摘され、しまった!と雪蓮は焦りを見せた。背中に隠そうとしていたがもう遅い。
「こ、これはね…その…祭が?みきれないからって私に」
「あの祭殿が酒を?そんな奇異なことがあるものね…」
祭…名は黄蓋。蓮華と雪蓮の母である孫堅の代から呉に仕えてきた宿将。かなりの酒好きで、酒がかかわる話になると年甲斐もなく子供のように言い逃れをすることも。そんな人がそもそも『呑みきれない』なんてことを言うはずがないと冥琳は瞬時に見切った。
「ぶー!いいじゃない!最近政務ばっかりで張り合いないもの!あ〜あ、外で体動かしたい〜」
子供みたいにふくれっ面になる雪蓮。とても噂の小覇王とは想像もつかない姿である。元々彼女は戦場で戦うことの方を好む好戦的な女性だ。かといって戦うことだけを全てとするような戦闘狂でもない。
「姉様は呉の王なのですよ。三国同盟が成った今こそ政務に励まないといけないのに…」
我が姉ながら、なんという体たらく…蓮華は家族として、武人としての姉を尊敬こそしているが、こういう時は正直呆れてしまう。
「蓮華まで堅いこと言うんだから〜」
「当たり前です。そうよね、冥琳」
「ええ、全く持って蓮華様のおっしゃる通りです」
「二人とも、そんなに堅いんじゃ将来、父様みたいないい旦那さんが見つからないわよ?」
「「余計なお世話です/だ!!!」」
さすがに逆鱗に来たのか怒鳴りだした。特に蓮華は顔が真っ赤だった。
…余計なお世話と蓮華は言うが、魏と呉には最近問題視されていることがあった。今の雪蓮の話から読み取ると、世継ぎ問題だとわかるだろう。蜀にはすでに天の御使いである一刀の存在がそれを解消できるため除外できるが、二国には一刀のような
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