第60話
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〜東通り〜
「いや……何ていうか、圧倒されたな。」
「アリオスさんは勿論ですがホープのエステルさん達………それ以外の人達も全員、かなり腕が立ちそうでしたね。」
「ふふっ、クロスベルに所属している遊撃士の人達は間違いなく、”リベールの異変”みたいな大事件の解決に貢献できるでしょうね。」
「どうやら全員、B級以上のランクを持ってるみてぇだが………若手の実力者があれだけ集まっている支部も珍しいんじゃねえか?」
「それだけギルドもクロスベルという場所を重視しているんでしょうね。裏を返せば、警察が動けない状況を見透かされてるんでしょうけど……」
ロイド達がクロスベル所属の遊撃士達についての感想を言い合っている中ランディの指摘を聞いたエリィは頷いた後複雑そうな表情になった。
「ああ……こちらもしっかりしないとな。っと、ゴメン。いきなり変な事を言って。」
エリィの言葉に頷いたロイドはシズクに気付くと苦笑した。
「ふふ、気にしないで下さい。お父さんが皆、警察にいたのはわたしも聞いていますし………いろいろ複雑で難しい問題があるみたいですけど……でも、今回はいっしょに協力してお仕事するんですよね?」
「ああ、どちらかというと俺達が助けてもらうんだけどね。」
シズクの言葉に頷いたロイドはある事を思い出し、シズクに訊ねた。
「そういえば、おととい作った手作りのペンダント……お父さんには渡せたのかい?」
「あ………はい。えへへ……実は昨晩、お父さんがお見舞いに来てくれて。無事に渡せたんですけど……お父さん、どんな顔をしてたのかな。しばらく黙ってて………その後、ちょっとぶっきらぼうにお礼を言われたんですけど。」
「ハハ………『……受け取っておく』ってか?」
「はい、ちょうどそんな感じです。」
「容易に想像できますね……」
「ふふ、シズクちゃんの前ではアリオスさんも形無しね。」
「クスクス、パパだって凄く有名だけどレンやエステル達―――”ブライト家”の女性陣が相手になったら”剣聖”も形無しよ♪」
「それだけシズクちゃんの事を大事にしてるんだろうな………―――さてと、それじゃあ支援課に案内させてもらうよ。手を引かせてもらってもいいかい?」
「あ、ありがとうございます。そういえば………キーアちゃん、いるんですよね?」
ロイドの申し出に頷いたシズクはキーアに会うのが楽しみな様子で訊ねた。
「ええ、例のツァイトと一緒にいるんじゃないかしら。」
「シズクさんが遊びに来たら飛び上がって喜びそうですね。」
「うふふ、その様子が目に浮かぶわね。」
「えへへ……嬉しいな。」
「よーし、そんじゃあ姫をエスコートして帰ると
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