第60話
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の実績を打ち立てた警察史上最高と謳われたチーム………だが5年前、俺が一身上の都合で警察を辞めてからチームは解散した。セルゲイさんは警察学校に異動し、ガイは捜査一課に移り………その2年後―――ガイは殉職を遂げた。」
「「「………………………………」」」
アリオスの話を聞いたロイドとティオはそれぞれ黙り込み、レンは真剣な表情でアリオスを見つめていた。
「俺が警察を辞めなければ―――無論そんな事を言うつもりはない。俺は俺の事情と決意をもって警察とは袂をわかったからだ。だが………それでも未だに思い出す事もある。あの輝かしい日々を………クセの強い上司と、破天荒な相棒と共に過ごした歳月のことをな。フフ―――だから正直、お前達が羨ましいくらいだ。」
「え………」
「はは、天下の”風の剣聖”にそんな事を言われるとはね………」
「どちらかというとギルドの風通しの良さが羨ましいくらいですけど………」
「まあ、ギルドは軍や警察組織と違って少数精鋭だから風通しくらいはよくしないとやっていけないわよ。」
アリオスの意外な言葉を聞いたロイドは驚き、ランディは苦笑し、エリィは溜息を吐いて呟き、レンは疲れた表情で答えた。
「―――警察には警察の、ギルドにはギルドの役割がある。いかなる権力にも屈せず普遍的な理想としての”正義”を追い求めるのがギルドなら………権力という矛盾を抱えながらそれでも”正義”を追求するのが警察の役割だろう。お前達が感じるであろう様々な矛盾や理不尽な状況……かつては俺も感じたものだが、今となってはそれもまた、価値のある経験だったと思う。」
「権力という矛盾を抱えながらも追及する”正義”………」
「………兄貴もそれを追い求めていたんでしょうか?」
「ああ………俺はそう信じている。だからこそセルゲイさんも支援課の設立に尽力したんだろう。」
「「「「「……………………」」」」」
「フ……説教めいた事を言ったようだ。お前達はお前達で答えを見つけるといいだろう。多分あいつもそれを望んでいるだろうからな。」
「………はい。」
「はは、難しい宿題だな。」
アリオスの言葉にロイドとランディが頷いたその時
「ただいま〜!」
エステル達がシズクを連れて2階に上がって来た。
「エステル、ヨシュア。それにシズクちゃんも………」
「ふふ………今日はとっても可愛い服ね。」
「うふふ、中々似合っているわよ♪」
「ふふっ………ありがとうございます。こんにちは、みなさん。」
エリィとレンの褒め言葉に微笑んだシズクは軽く頭を下げた。
「お邪魔しています。」
「おーおー、外出日を満喫してるみたいじゃねえか。」
「俺に急用が入った
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