第55話愛を貫くために槍を向ける
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。そう、オレ達が助けたかったオレの妹ーーー
『未来 (ミラ)!!』
神鳴未来だった。オレと弾は嬉しさのあまり、未来に駆け寄ってーーー
「来ちゃダメ!!」
『!?』
未来に拒否される。それもーーー大きく刀を降り下ろされて。なんとか回避することは出来たけど、未来のとった行動がどうしても信じられなかった。
「身体が・・・言うこと聞かないの・・・!!自由が利かないの!!」
そう言ってもう一度弾に向かって斬りかかる。身体の自由が利かないってーーー操られてるのか?
「未来!俺が分かるか!?」
刀による突きを避けて未来の腕を抑える弾が未来に顔を近付けて問う。未来は目の前の男の顔を数秒見てーーー涙を流す。
「弾、くん・・・!?」
「そうだ!多分死んだと思われていただろうけど・・・生きてたんだ!!」
死んだと思っていた自分の想い人、霧島弾だと気付く。その未来の顔に涙には喜びの感情ーーーの他に、悲しみの念も混じってるように思えた。さっき言ってた『身体の自由が利かない』っていう言葉から察すると、オレ達を斬りたくないのに斬ろうとしちまうって事なのかもしれない。
だったら押さえ付けるなりして、キリトとユイちゃんを先に行かせないとーーー
「竜!キリト!ユイちゃん!先に行け!!」
「!?ミスト!!」
「おい!?弾!!」
弾が未来と一緒に枝から落ちた。道連れとかじゃない。弾はーーー未来が好きだから、自分の力で助けたいって事なのか?だったらオレはーーー
「・・・キリト、行こう。弾の覚悟を無駄にしないために」
「・・・分かった。ユイ、早くママの所に行こう」
「はい!」
弾の覚悟を無駄にしないために、前へ進む。あいつはここぞという時にすげぇ奴なんだ。きっと上手くやってくれるーーー
「未来を頼んだぜ・・・弾」
ミストside
俺はついさっき未来を抱きしめて竜達といた枝から落ちて、多分もっと下の同じような枝に着地ーーーで良いのか?未来は俺に任せて、お前らはアスナさんの所に行けという思いで、俺は未来を連れて落ちたーーーというのは名目、建前に過ぎないだろう。俺は未来が好きだ。そんな浮わついた覚悟でこんな事をした訳じゃない。ただーーーずっと死んだと思わせていた事を謝りたかっただけだったんだろう。
「弾くん避けて!!」
「ッ!」
何かに操られている未来は、刀で俺の左首筋から右脇腹に向けて大きく斬ろうとする。それに対し俺は上半身を左に仰け反らせてなんとか避ける事が出来た。でも俺が避けるのが精一杯なくらいに振りが速い。SAOの時も《リトルギガント》の竜を除いたメンバーの中で一番伸びが良かったし、ずっとSAOにいたんだ。俺なんかよりずっと強くて当
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ