第59話
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「うふふ、民間人の失踪が関わっているから間違いなく力を貸してくれるでしょうね。」
「ば、馬鹿な事を言うな!そんな事をしたら、警察内部の恥をギルドに暴露することにも―――――」
ロイドの提案にエリィ達が表情を明るくしている中、ダドリーは反論したが
「仕方ないでしょう……警察全体のツケなんですから。見てみぬフリをしていた俺達全員の責任です。恥くらい、甘んじて受けるべきではありませんか?」
「警察のプライドに拘ってその結果ルバーチェはともかく民間人から死者を出してしまったら本末転倒じゃないかしら?」
「ぐっ……………」
ロイドとレンの正論を聞くと苦々しい表情で黙り込んだ。
「確かに、こうしている内に失踪者たちがどんな目に遭っているかわかりませんし……」
「消えたマフィアどもが何をしでかすかもわからねぇよな。」
「もう、体面を気にしている場合ではないと思います。」
「………………………………
そしてティオ達の話を聞いたダドリーはしばらくの間考え込み
「フン……セルゲイさんもとんだ部下どもを集めたものだ。いいだろう―――ギルドとの交渉はお前達に任せた。私は私で、上層部の目を盗んで動ける人間を一課から確保しよう。場合によっては二課からの協力も得られるかもしれない。」
静かな笑みを浮かべた後、ロイドの提案を受け入れた。
「ダドリーさん……感謝します。聞き入れてくださって。」
「フン……勘違いするな。現状ではそうする以外、選択肢がないというだけだ。それよりも―――バニングス。そのバッジの事はいいのか?」
「あ………」
ダドリーの指摘にロイドは声をあげて手に持っている警察徽章を見つめた。
「傷ついた警察徽章………」
「本当にお前の兄貴のバッジなのか……?」
「ああ、多分そうだと思う。ティオも見覚えがあるんじゃないか……?」
エリィとランディの言葉に頷いたロイドはティオに訊ね
「はい……多分、例のロッジ制圧の時に付いた傷だと思います………勲章だって言ってました。」
「フン、なるほどな………道理でうるさく言っても新品と交換しなかったわけだ。」
ティオの話を聞いたダドリーは呆れた表情をしていたがすぐに複雑そうな表情になって納得した。
「ダドリーさんは……兄貴と同僚だったんですよね?兄貴が捜査一課に移ってから。」
「まあな………正直、一課の水にはまったく合わない男だった。強引かつ無鉄砲、独断専行ばかり目立って………私とは特にソリが合わずに、事件を巡って衝突ばかりしていた。だが――――優秀な捜査官だったのは一課の誰もが認めていた。もちろん私も含めてな。」
「ダドリーさん……」
(クスク
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