機動戦艦ナデシコ
1380話
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ドウミラー関係者と思われているのかもしれない。
元々木連は無人機だけを使って地球に攻め込んでいた以上は顔を知られていないから、火星の生き残りに顔を見られても問題はない。
そういう意味では連合軍総司令官のグリューノは色々と危険なのだが、それでも火星で生き残ってきた者達にそんな事を考えるような余裕はなく、殆どの者がグリューノを見ても何も反応しない。
そして、地球と木連はそれぞれ基地の中を自由に歩き回れはしないが、それぞれの部屋と近くにあるブリーフィングルームは自由に使えるようにしてある。
当然敵対している2つの組織を同じ場所に放り込むような真似をする以上、下手をすれば殺し合いになりかねないので、それぞれに量産型Wを護衛という名目でつけてあった。
もし何か騒動を起こそうとした場合、量産型Wがそれを鎮圧するだろう。
また、護衛というのも決して嘘ではなく、万が一何か騒動が起きた場合はその身を以て地球と木連の者達を守るように命令してある。
狭い場所に閉じ込めるというのは、お互いに打ち解け合うには最適……ってのは、何かで読んだ事があるけど、これで少しでもお互いの溝が埋まってくれればな。
「どうって言われてもな。強いて言うなら、ワイバーンに興味津々だったな」
「……その辺は殆どの世界とそう変わらないのね」
しみじみとレモンが呟き、それを聞いていた皆が納得の表情を浮かべる。
「ナデシコ世界は、元々科学文明の発達した世界だからな。ワイバーンというのは、今まで想像上の存在でしかなかったのだろう」
「そうね、コーネリアの言う通りだと思うわ。しかも、そのワイバーンに乗る事が出来るのだから、どうしたって興奮するんでしょ」
シェリルが紅茶を飲みながらそう告げると、皆が同意するように頷く。
実際、その言葉は決して間違っている訳ではない。
俺の目から見ても、グリューノ達はワイバーンに心を奪われていたように見えたからだ。
それどころか、グリューノはこっそりと俺にワイバーンを購入出来るのかどうかを聞いてきたしな。
パンダ外交ならぬ、ワイバーン外交か。……有効ならありと言えばありか?
「……あやか、千鶴。ワイバーンをレンタルするというのを条件にして連合軍や木連から何か引き出せるものがあると思うか?」
俺の口から出たのが余程に意外だったのか、2人の顔が大きく見開かれる。
「ワイバーンをレンタルって、大丈夫なの?」
「世話役の量産型Wがいれば大丈夫だと思うけどな。それにパンダ外交とかあるだろ? その辺を狙ってみたんだが……どうだ?」
そう言うと、やがて少し考えてからあやから口を開く。
「ナデシコ世界でなら可能だと思いますわ。ただ、ワイバーンは普通の動物とは大きく違うので、受け入れ態勢を整える
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