機動戦艦ナデシコ
1380話
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ザリア辺りは嬉々として交渉するような気もする。
するんだが……そこまで甘いようには見えないんだよな。
「さて、じゃあそろそろナデシコ世界に戻るぞ。今日は基地で一泊して、そして明日にはそれぞれ地球と木星に戻って貰う。これから何かあった場合はシャドウミラーが中継役という事になると思うから、よろしく頼む。……まぁ、俺個人としてはさっさと停戦して欲しいんだがな」
繰り返される言葉に少し不愉快そうな表情を浮かべたのを見て、これ以上は何を言っても無意味だと判断する。
ま、今日ホワイトスターにやって来たのもあって、今までのように戦争を続けるといった真似は出来なくなる……とは言わないけど、しにくくなるのは間違いないだろう。
戦争を続けている限り、シャドウミラーは正式な異世界間貿易の条約を結ばないと宣言したのだから。
連合軍とは相転移エンジンの取引を行うつもりだが、それ以上の物を欲するのであれば木連との戦争を止める必要がある訳だ。木連には食料だけ特別に取引をする予定はあるが、こちらも今のままだとそれ程大量にという訳じゃない。
……今更だが、相転移エンジンを連合軍に売るってのはしくじったか?
もし相転移エンジンを連合軍に売ってなければ、連合軍も木連に対する有効な攻撃手段を得る事になる。
そうなれば、当然戦争は長引く。
ただ、今更言ってもしょうがないが、あの当時は木連がまさか元地球人だなんて知らなかったしな。
微妙に後悔しつつも、俺達はホワイトスターを後にしてナデシコ世界の火星へと戻るのだった。
「それで、結局どうだったの?」
グリューノや草壁達をナデシコ世界へと戻してから数時間後、俺の姿は再びホワイトスターにあった。
まぁ、木星にいた時ならともかく、グリューノ達は火星で一泊する事になるんだから、今日くらいは俺もホワイトスターで一晩を過ごしても問題ないだろうという判断から。
グリューノや草壁達は、基本的には基地から出ないように言ってある。
これはシャドウミラーの基地内部を見られないようにする為というのもあるが、何よりグリューノや草壁達を守るという意味もあった。
何せ、火星にいるのは木連の攻撃によって家族や恋人、友人を殺された者達であり、同時に連合軍に見捨てられて火星に残るといった経験をした者達だ。
そんな者達が自分達と同じくシャドウミラーの基地の敷地内にいると知ったら、間違いなく騒ぎが起きる。
最悪、暴走が起きる可能性すらあった。
そうである以上、グリューノや草壁がいるというのを公表する訳にもいかず、それぞれの代表が来ている事は秘密となっていた。
いや、ゲートを使ったりしているので、誰か来ているだろうとは思っているのかもしれないが……それこそゲートを使っている以上、シャ
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