第39話 傍観する狂王、蹂躙する銀狼
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言葉はどういう意味だ?白き狼よ」
「そのままの意味だ。蒼き狼よ…俺は騎士としての誇りは無く、されど我等は獣として己が爪牙を武器にして戦う性質なのでな。貴様の様に獣でありながら人型になり、得物を頼りにする腑抜けな輩は本気にはなれんのだ。蒼き狼よ…その魔法が貴様の武器で誇りであるなら、見事この俺を戦う気にさせて見ろ。そうすれば俺も本気で相手になってやるぞ?まあ、ただの使い魔に……いや、ただのペットに成り果て、牙を失っているなら無理には言わないが?」
「……ほう?」
銀牙の挑発にあっさりと受け流すザフィーラ。しかし言葉とは裏腹に彼の表情には“怒り”が強く浮かんでいた。彼にとっては先程の銀牙の言葉は看過出来なかった。
「そこまで言うなら覚悟は出来ているのだろうな?我が楯は如何なる攻撃も寄せ付けん鉄壁の防壁!!貴様の牙など、へし折ってくれる!!!」
「ふふっ……それでいい。これだけ言われて何も無かったら貴様をただの飼い犬として見ていたぞ?」
「そうか……だがその前に言っておきたいことがあるぞ」
「ん?」
「使い魔ではない。主の牙となり盾となる存在……守護獣だぁっ!!」
「おおっと!!」
ザフィーラが放つ拳を銀牙は素早く跳んでかわし、そのまま距離をとりながら戦いの構えをとる。
対するザフィーラは構えた拳を地面に叩き付けた
「いくぞ!鋼の軛ぃっ!!!」
叫びと共にザフィーラの足元から白い魔方陣が展開し、そこから白銀の軛が何十も飛び出し、勢いよく銀牙に向かって襲いかかる。
拘束魔法では珍しい攻守両用できる鋼の軛は高い切断能力を兼ね備えている。その切れ味はどんな障壁、鋼鉄も容易く切り裂くほどのモノだ。
しかしそんな攻撃も銀牙はアッサリ避け、驚異的な跳躍で跳び上がりながらザフィーラの首に牙を突き立てる
「ぐっ…!」
「こんなものか……最後まで詰まらなかったな蒼き狼よっ!その命、貰い受ける!!!」
「ぐぁ…!」
銀牙は自身が突き立てたザフィーラの喉を食い破りこの戦いに決着をつけようとした次の瞬間
−−−ガシャアアアアアン……!!―――
「何っ!?」
「何事だ!!」
「結界が!!」
何の前触れもなく街に張られた結界が破壊され、一部は動揺するがすぐに冷静になった。そしてすぐに察した
新たな乱入者がやって来た
一方、別の場所から街に張られた結界へ駆けつける男が一人……
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
全力で走り続けていたの
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