第3章:再会、繋がる絆
第51話「未知の次元へ」
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シードを使った時も同じじゃないの?」
アリシアがそんな疑問を持ち、クロノに質問する。
「日本の慣用句というものに、“目には目を、歯には歯を”というものがある。...少なくとも、僕ら人が対抗するよりはマシだ。」
〈また、マスターならば三つで他のジュエルシードを抑える事が可能です。〉
クロノとシュラインの回答に、アリシアは一応納得したらしい。
「...とにかく!先程言った作戦が、今の所最善手になる。それを心に留めておいてくれ。...勝負は天巫女一族の故郷に辿り着き、奴が現れた時だ。」
そう言って、クロノは解散を言い渡す。
....着くまで時間があるんだな...。
「(シュラインで天巫女一族の故郷は分かるとしても、奴より先に着けるのか?)」
後手に回っている今、奴より後に着いた場合はすぐさま逃げられるかジュエルシードを使われるかの二択のはずだ。
それを、クロノが見落としているとは思えないが...。
「...なぁ、クロノ。奴より早く辿り着けるのか?」
「...計算上は可能だ。幸い、僕らがまだ追いかけている事に奴は気づいていないらしくてな。休みでもしているのか、シュライン曰く世界を移動していないそうだ。」
聞けば、既に僕らは追い抜いているらしい。
...いつの間に天巫女一族の故郷を探知したんだ...?
「ホント、今回はシュラインのおかげで色々助かっている。世界の位置についても、シュラインが見つけて報告してくれたからこそ分かるようになったんだ。」
「そうなのか....。疑問が解けたよ。それじゃ、体を休めておくよ。」
そう言って、僕は部屋を出る。
「...いよいよね。」
「優ちゃんの両親のためにも、必ず捕まえなきゃだね!」
与えられている個室に向かう途中、椿と葵がそう言う。
「....ああ。」
嫌な予感が拭えない。
確かに今回の事件は僕にとっても途轍もなく重要だ。
だけど、それ以上に...。
「(...それも含めて、しっかりと備えておかねば...。)」
ありとあらゆる事態に対応できるように、今は体を休めよう。
そう思って、個室へとさっさと向かう。
「....焦らないで。」
「っ...そうだな...。」
足早になっていた僕を椿が引き留めてくれる。
...助かった。どこか焦っていたらしい。
「...貴方が焦るという事は、よからぬ事が起きるのかもしれない。...だけど、私達がいる事も忘れないで。...いいわね?」
「...もちろんだ。もう、間違えたくはない。」
緋雪の二の舞にはしたくない。
そう強く思い、志をしっかりと固めておく
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