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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百十五話 苦悩
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副司令長官になった時には、俺とベルゲングリューンはもう出世は無いなと二人で自棄酒を飲んだものだ。それなのに俺はミッターマイヤー艦隊、ベルゲングリューンはロイエンタール艦隊に配属されている。
司令長官の推薦らしいが、最初聞いたときは何かの間違いだと思ったものだ。普通なら有り得ない、司令長官は俺たちを嫌っているはずだ。それなのに推薦した……。
わざと推薦し、失敗したら思いっきり叱責して左遷かと思っていた。俺もベルゲングリューンも覚悟していたのだが今回の件からするとどうもそうではないらしい。
どうしたものか、ベルゲングリューンと話をするか、そして二人で司令長官に謝ってしまおうか。しかし、微笑みながら“何のことです? ビューロー准将”なんて言われたらどうする?
俺は自室にあるTV電話を見ながらどうすべきかを考え続けた……。
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