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授業なんてどうでもいい、なくてもいい
多田くんは怪しい
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れるに決まっている。どうして男子はこんなに単純なんだろう。というか、人に当たる考慮が全くされていないのが怖い。ちなみに、私は二人の野球でデッドボールを食らわないためにヘルメットを被っている。避難訓練用のやつだ。

 私がまともに多田くんと話したのは、掃除が終わってさらに30分近くしてからだった。多田くんと照原くんは箒を弁償することになったそうだ。

 多田くんは2つの机を合体させて、その上に寝そべった。

 「いやー、参った参った。あの箒、意外と高いのな。割り勘で1000円だぜ?照原めっちゃ萎えてたわ」

 「それで、私の欠点改善策はあるの?」

 箒の話はどうでもいい。やるべきことをとっとと終わらせた方が良い。私としては、あまり多田くんと二人で一緒にいたくないのだ。

 勘違いされるかもしれないから。

 多田くんが言った。

 「もちろんあるよ。三ツ橋、ゴールデンウィークどこか空いてる?休日使いたいんだけど」

 私は脳内で自分のスケジュールを展開した。今年は土曜日から次週の木曜日までが連休となっている。つまり6連休だ。でも、私は日曜日以外に予定を入れていなかった。なにせ今年は受験生なのだ。確か、土曜日の午後以外は全て塾だったと思う。それを多田くんに伝えると、彼は目を丸くした。

 「お前すげえな。けど土曜日の午後は空いてるんだよな?」

 「うん」

 「その日さ、クラスの奴らとバーベキュー行くんだよ。表向きは普通に楽しむやつだけど、俺の目的は三ツ橋」

 「その言い方だと誤解を招くよ」

 「それな。つまり、俺の真の目的は三ツ橋のマニュアル人間っぷりを直すことだ」

 バーベキューか。多田くんも意外と考えたものだ。私は素直に思った。いろいろと集団行動が重視されるバーベキューで、私に自分で行動する意思を身につけさせようというわけだ。私も多田くん任せでなく、意欲を見せなければならない。

 「分かった。多田くんありがとう。私も参加する」

 「それじゃ土曜の午後、ちゃんと空けとけよ。ドタキャンとかマジ止めろよ?」

 「大丈夫。でも、ちょっと気になることがあるんだけど」

 「何が?」

 「メンバーは誰?」

 多田くんのことだから、大して会話もしたことのない人を集めてきそうだ。3年のクラスは2年と同じだけど、私はクラス内で広いコミュニティを持っていない。特に多田くん系の男女との関わりはさほど多くないので、少し不安に感じていた。

 だが、多田くんは「あ、そのことね」と軽く応じた。

 「とりま三ツ橋が仲良さそうな連中集めといたよ。まあ、それってつまり受験のこと気にしてる奴らなんだけどな。説得に苦労した奴もいたくらいだし」

 それから多田くんはメンバーの名
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