機動戦艦ナデシコ
1379話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いるかのように羊の子供はメーメーと鳴いて去って行く。
……本当に聞き分けがいいな。
もしかして、技術班辺りが妙な実験を行って知能を上げたりしてないだろうな?
技術班の事を考えると、何だか普通にありそうでちょっと怖いんだが。
「アクセル? どうしたの?」
「いや、何でもない。じゃあ行くか。……神楽坂は何を食べるんだ?」
「うーん、そうね。ソーセージを食べたいかしら」
「まぁ、妥当だろうな。ボイルしたソーセージは最高……」
「ちょっと待って」
俺の言葉を遮るように告げてくる神楽坂。
何だ? どこかジト目を向けてきてるんだが。
「ソーセージは焼くのがベストに決まってるじゃない。茹でたらお肉の美味しさがお湯に流れていくでしょ」
どうやら神楽坂はソーセージを焼く派だったらしい。
ジトリとした視線をこちらに向けてくる様子は、自分の意見が絶対的に正しいと思っているのだろう。
いやまぁ、焼いたソーセージも嫌いじゃないけどな。
香ばしさとか軽く焦げ目が付いている事により、食欲は増すし。
俺としては茹でた方がいいと思うが、別に茹でたものしか許せないという程でもない。
……というか、このままここで言い合っていれば目玉焼きに何を掛けるのかとか、そういう論争に発展しそうな感じがする。
ちなみに俺の場合は一般的な醤油一択だったりするが。
「まぁ、食べ方は人それぞれだろ。ポトフとかにはソーセージが具として入っているし、おでんにもソーセージが具となっているのは最近よく見掛けるし」
「それは……まぁ、そうだけど」
「取りあえず食堂に行って、俺が茹でたソーセージを、神楽坂が焼いたソーセージをそれぞれ注文して、どっちが美味いかを確かめてみるというのも面白いかもしれないな」
「……そう? じゃあ、そうしようかしら」
何とか神楽坂を納得させる事に成功し、俺達はそのまま食堂へと向かうのだった。
「皮の食感に関しては、焼いた方が上かもしれないな」
「でしょ?」
食堂で注文したソーセージを食べながら、そう神楽坂に告げる。
ちなみにこの牧場で作られているソーセージを始めとした加工食品は、食品添加物の類は一切使われていない。
当然その類のものが入っていなければ、食料としての保存期間も長いのだが……少なくてもこの牧場では食べ物を腐って捨てるというような真似はされた事がなかった。
その最大の理由が、ワイバーンだ。
基本的に大食らいであるワイバーンの食料は、当然のようにキブツで作り出されている。
そしてキブツで作り出された餌には、廃棄処分用の食べ物が混ぜられる事が多々ある。
特に多いのは当然牧場で作られたハムやソーセージといった代物だが、他にも交流区画でやっている食
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ