7部分:第七章
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いてだ。
小津はだ。彼のマネージャーにこう話すのだった。
「二人は順調みたいですね」
「そうね。本当に」
マネージャーも彼の幸せに笑顔になっている。そのうえでの言葉だった。
「よかったわ」
「はい、ただ」
「ただ?」
「河原崎君ってあれだったんですね」
ここでこう言うのだった。
「土壇場になると。失敗するタイプだったんですね」
「そうね。普段はそんなことはないのに」
マネージャーもはじめて気付いたことだった。彼のマネージャーである彼女もだ。
「いざってなると。ああした緊張しきる場面だと」
「そうなるんですね」
「それ気をつけないと危ないわね」
マネージャーは困った、といった感じの笑顔で話した。
「舞台にも影響するしね」
「ですね。それじゃあそういうことも気をつけて」
「彼の世話をしていかないとね」
「はい、いざという時は不器用なマジシャンのフォローを」
小津も笑顔で言う。こう彼のことを話したのである。
そのうえで彼の幸せを見守るのだった。温かい笑顔で。
不器用なマジシャン 完
2011・4・2
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