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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第9話 とあるスパイを自称する陸曹の日常
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の保護責任者なんだもんね♪」
そんなスバルの様子を見てエリオが慌ててフォローをし、シャーリーがそれに合わせた。
そしてエリオは自分の思いを言葉に乗せた。
「はい!!もう物心ついた頃から色々良くしてもらって、魔法も僕が勉強を始めてからは時々教えてもらってて、本当にいつも優しくしてくれて……。僕は今も、フェイトさんに育ててもらってるって思ってます。フェイトさん、子どもの頃に家庭のことでちょっとだけ寂しい思いをしたことがあるって。だから……寂しい子どもや悲しい子どものこと、ほっとけないんだそうです。自分も……優しくしてくれる暖かい手に救ってもらったからって」
周りの喧騒がいつもより騒がしく聞こえる。
エリオが言葉に乗せた想いは温かくも重く、その場を微妙な雰囲気にしてしまった。
「そ、そういえばみんなは何かデバイスの形状とかに思い入れとかあるかな?」
「思い入れ・・・ですか?」
「そう!! 隊長さん達はみなさん初めて使ったのがこれだからっていう理由で、デバイスマイスターとしては面白くないな〜なんて♪」
場を仕切り直そうとシャーリーが軽い調子で話始めるが・・・むしろ逆効果だった。
「私は・・・アルザスのみんなが教えてくれた魔法を使っていきたいから・・・」
皿に視線を落としつつ、キャロ。
「私は兄さんの魔法は役立たずなんかじゃないって証明したいから」
悔しさと強い決意が入り交じった瞳で、ティアナ。
「あ、あたしはお母さんが残してくれたシューティングアーツを継ぎたいからですっ・・」
空元気なのがまる分かりな表情で、スバル。
「僕は・・・兄に憧れて槍を・・・。まぁ兄は僕と違って突きが主体でしたけど」
虚勢なのが見え見えな笑顔で、エリオ。
「ラ、ラディ君はどう? なんかエピソードとかない? もう何でもいいからっ!!」
予想と真反対の現実にシャーリーはラディにすがるような視線を向ける。
ラディはそれを見て苦笑しながら、腕を組み、椅子の背に体重を掛け、口を開く。
「オレはまぁ、最初に渡されたのが槍だったってだけだよ」
「そ、そんなぁ……」
暗い雰囲気を払拭するような内容を期待していたシャーリーは、ラディの期待外れの面白味のない内容にガクリと肩を落とした。
その様子に苦笑しながら、ラディは少し責任を感じたのか話を続ける。
「でも、セラフィムを使い続ける理由ならあるにはあるぞ?」
「ぜひ!ぜひ聞かせてください!!」
若干遠慮がちに話を続けたラディに胸倉を掴みかかろうとする勢いでシャーリーが食いつく。
年頃の乙女にしては近すぎるその距離にラディは思わず顔を鷲掴みにし、席へと押し戻す。
「なんのことはない。
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