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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第9話 とあるスパイを自称する陸曹の日常
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 そんな巨大重量級デバイス、セラフィム。
 その“本当の持ち主”であるというラディの“嫁”とは一体、どんな人物なのか――具体的には、容姿とか身長とか体つきとか筋肉とか筋肉とか筋肉とか。 
 
 未だ姿見えぬ上司のロマンチストな雌ゴリr――発育のいい嫁に思いをはせる四人であった。



○●○●○●○●○●○



PM.23:50

 時間は飛び、日付が変わる時刻。
 誰もが疲れて眠りに就いている頃、海上に浮かぶ機動六課専用の訓練シュミレーター上に、ラディはいた。
 展開状態のセラフィムを肩に担ぎ、胡乱な目で雲の切れ端から覗く空を見上げていた。
 これから本日の訓練の仕上げを始めようかというときに彼らしくない集中力を欠いたその姿を見て、セラフィムは不思議に思い声を掛ける。

?ラディ、どうかしましたか??

 セラフィムに声を掛けられ、ラディははっとしたように一度、二度、まばたきをし苦笑する。

「いや、なんでもない」
?なんでもないことはないでしょう?

 誤魔化すように苦笑するラディに即座にセラフィムは言い返す。
 ラディは驚いたように目を丸くするも、なんでもお見通しかと溜息を吐き、観念したように口を開いた。

「アイツから少し、“流れてきた”」
?……マスターは、どうでしたか??

 一瞬の沈黙。ラディは苦笑を浮かべ、目を伏せた。

「退屈、らしい」
?……マスターらしいですね?
「……本当に」

 奇妙な二人の会話。
 だが、ラディとその嫁――セラフィムのマスターの関係を知っていればこれで正しいのだと理解することができる。。
 ラディが光の無い目でひび割れたアスファルトに視線を落とす理由も、セラフィムが微かな殺意をラディに向ける理由も含めて。

「――さて、おしゃべりはこれくらいにして、そろそろやるか」
?誰のせいだと思ってるんですか……?

 重い空気を断ち切るようにラディは顔を上げ、セラフィムを担ぎなおす。
 呆れたように溜息を吐きながらもセラフィムはそれに合わせ、スクリーン展開し、訓練メニューを設定する。
 数秒の後、ラディの前にただStartと書かれたスクリーンが展開され、彼は迷いなくスクリーンに手を重ねた。

 標的の種類、不明。数、不明。訓練内容、不明。終了条件、不明。

 訓練のカウントダウンが始まっているにもかかわらず、ラディはセラフィムに確認も質問もしない。
 セラフィムもまた、ラディに説明しない。
 なぜならこの訓練は、“そういうものなのだから”。

 敵勢戦力を把握し訓練内容を分析、終了条件を予測、断定する。
 それら全てを、交戦しながら行う。

 状況把握能力、戦況分析能力、判断力、そしてなによりも、相手(
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