14.『ありがとう』
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いて悩んでいたら、その僕と爺様のおかしな様子に摩耶さんが気付いたらしい。
『おいお前ら、ジジイと孫で何こそこそ話してんだよ?』
『『な、何もはなしてますん』』
『あやしーなーお前ら……ワシャワシャすんぞ?』
『和之くん。うちの秘書艦が気分を害するようなひそひそ話はいけないと思います』
『爺様の裏切り者ぉぉおおお?!!』
『まぁそれは別にしても……うちじゃ摩耶以…にいい女はいないからな』
『ちょ……やめてく…よ提督……そう…うこと言うのはさぁー……』
『そんなことより……。お前早……谷を落とせよくっ……よ』
『いやいや拒否ですから。ありえませんから』
『ひどっ』
『んなこと言っ……から押しが弱……て言われるし恋……出来ないんだよ。早……のひ孫を見……よ。嫁として紹介し……谷を』
『鈴谷は……んだ…どさー……かずゆ…がノッてこ……んだよねー……』
『なさ…ね………お前……トに男か和之……男な……し倒…鈴…を!』
『そういや……督。鈴谷、……ずゆき……た!!』
『マジか! す……和之ッ! お前……ぱ爺……孫だわ』
『……って……ントに……の部……寝ただ…………けどね』
『前……回。……までし……て鈴谷に……出……のがど……け鈴……対して……なこ…か……』
『そ……ー! ……て……ー提……!!』
………………
『……加……手ぇ出……やれ……谷……ー! ……な……すぐ……くなっ…………?』
…………
『鈴……ね……かずゆ……好き……』
……
フと目が覚めた。周囲を見回す。ここは僕の部屋のようだ。
「あれ……ホタル……爺様は……鈴谷は……?」
夢だったのか……でも僕は覚えてる。鈴谷と二人でホタルを見に行って……そこで鈴谷たちの鎮守府に行って……みんなとすれ違って……爺様に頭をわっしゃわっしゃしてもらって、ずっと鈴谷と手をつないで……
改めて周囲を見回す。やっぱりここは僕の部屋で間違いない。明かりをつけ、時計を見た。午後11時。ホタルを見に出かけてから三時間ほど時間が経っているようだ。
「鈴谷ー?」
一緒に寝ていたはずの鈴谷の名を呼ぶ。返事がない。うんともすんともない。もう一度周囲を見回す。やっぱり鈴谷はいない。いた形跡もない。
「帰ったのか……?」
LINEを見た。鈴谷からのメッセージが入っていた。たった一言だが、なぜかその言葉にはとてつもない質量を感じた。
『ありがとう』
僕の胸に嫌な衝撃が走った。砂が詰まった重いバスケットボールを思いっきりぶつけられた時のような、重くて鈍い衝撃。そのインパクトは、なぜか僕の心を不安にさせた。
「鈴谷!!」
もう一度、今度は鈴谷の名を大声で呼ぶ。でも返事はなく、僕の声が深夜の家に響
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