14.『ありがとう』
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あ、あれは妖精さん』
そのすぐそばでは巫女服コスプレ姿の四人がティーパーティーを楽しんでいる。『んん〜……テートクも呼べばよかったデース』『はい! お姉さまの紅茶はいつでもサイコーです!!』そんな楽しそうな会話が聞こえてきた。
『ここに……爺様が?』
『そうだよ! 早く行こう!!』
鈴谷が相変わらずのものすごい力で僕の手を引っ張り、僕はドンドンと先に進む鈴谷に引っ張られる形で歩を進める。鈴谷! もっとゆっくり!
『ゆっくりなんかしてらんないよ! 行こ!!』
すぐ目の前の扉が開き、スクール水着姿の子が三人出てきた。『今日もまたオリョクル行くでち……』と三人とも妙に元気なさ気に歩き始めたが、僕達とすれ違った途端『でも終わったら間宮さん行くのね!!』『オー!!』という元気いっぱいの雄叫びが聞こえた。
食堂が目に入った。中では弓道着姿の人たちが何か言い合いをしてるみたいだ。『もう一回言ってみなさいよ一航戦!!』『七面鳥が嫌いなんでしょ? 私があなたの分まで食べてあげたわ。ゲッフ』という会話が聞こえた。加賀さんと瑞鶴さんが性懲りもなく言い合いをしているらしい。そばのテーブルには、やっぱり数人の妖精さんたちがオロオロしながら右往左往していた。
『加賀さん! 瑞鶴さん!!』
彼女たちの名前を呼ぶ。僕に気付いた加賀さんが笑顔で会釈してくれる。瑞鶴さんは『おー! いらっしゃーい!!』と頭の上に乗った妖精さんと一緒に手をブンブン振ってくれた。
『はーい。それではみなさん演習に行きますよー』
僕達の前を、小さな女の子数人と鹿島さんが横切っていった。
『鹿島さん!』
鹿島さんは僕達に気がつくと、百万ドルの笑顔を僕達に向けながら、可愛くウィンクしてみんなと共に去っていった。
『ちょっと待って鈴谷! みんなに挨拶したい!!』
『そんなんあとでイイから!!』
『おーい鈴谷のねーちゃーん! カズユキー!!』
『鈴谷さーん! 和之さーん!!』
聞き覚えのある声が聞こえる。窓の向こう側で、涼風と五月雨ちゃんがこっちに向かって手を振っていた。ふたりとも満面の笑みだ。肩に妖精さんを乗せた五月雨ちゃんはとても朗らかで、涼風の笑顔がムカつくのは変わらない。
『五月雨ちゃん! 涼風!!』
『あとで遊ぼうぜー!!』
『中庭で待ってますよー!!』
また近くのドアが開き、今度は妙高さんと那智さんが何やら真剣な表情で話をしながら出てきた。『この編成では無理がないだろうか……』『でも現状はコレ以上は……』という二人の声が聴こえる。二人の肩にはやっぱり妖精さんがひとりずつ座ってて、一人は顎に手を当てて、もう一人は腕組みをして難しい顔をしていた。
『妙高さん! 那智さん!!』
僕
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