暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜隻腕の大剣使い〜
第54話世界の核心まで!!
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『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!』

オレは弾とキリトを呼び、三人で空中都市に繋がる扉に向かって飛び上がる。
途中で100体近くの敵が道を阻むが、そんなの関係ない。お前らにオレ達三人のスプリガンを止められない。止められて堪るか。オレ達は数える事さえ面倒な数々の敵を蹴散らしながらーーー

『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!』

空中都市に繋がる扉に辿り着いた。
後はこの扉が開くだけーーーここで問題発生。

「クソッ・・・どうなってるんだ?」

扉が開かない。石で出来ている丸い形の、十字型の溝が入った大きな扉。グランド・クエストをクリアにはこの扉を潜らなければいけない。なのに、肝心の扉が開かない。ヤケクソでこの十字型の溝に剣をねじ込むが、全く変わらない。

「ユイ!」

「はい!パパ!」

キリトはコートの胸ポケットに入っていたユイちゃんに扉を解析させる。それでユイちゃんの解析結果はーーー

「みなさん。この扉は、クエストフラグによってロックされているのではありません。システム管理者権限による物です!」

「どういうことだ・・・?」

「管理者、権限・・・?」

オレはユイちゃんが何を言いたいのか分かった。つまり、グランド・クエストなんてーーー

「つまりこの扉は、プレイヤーには絶対に開けられないという事です!」

『なっ・・・!?』

初めから存在しない、嘘っぱちイベントだったって事になる。
周りを見たら、さっきまでオレ達が戦ってたNPCガーディアンが出現していた。どうすればいいんだよ、この状況ーーーそうだ!

「ユイちゃん!このカードキーを使ってくれ!」

「何だそれ?」

「お前らを投げ飛ばした時に亜利沙が拾ったらしい!もし管理者の物だとしたら、ユイちゃんなら権限が一部使えるかもしれない!ユイちゃん!!」

「はい!」

オレが差し出したカードキーに、ユイちゃんが手を付け目を瞑った。その瞬間、カードキーに電子のような光のラインが走り、それをユイちゃんが取り込む。

「コードを転写します!」

SAOにおけるGMに近い存在だったユイちゃんが、今このALOで手に入れた権限を行使しーーーさっきまでピクリともしなかった扉を開いた。

「転送されます!パパ!おいちゃん!ミストさん!手を!」

オレとキリトと弾はユイちゃんに手を差し伸べ、身体中を包む光の中で意識を手放した。
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