第71話
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「ただまあ、薬学の分野もまだまだ発展途中と言える。未知の効果を及ぼす薬物が開発された可能性は否定できない。その意味では、神経系の異常と薬物の副作用の両方の可能性から探ってみるべきかもしれないね。」
「なるほど………あの、こちらで検査を依頼することは可能ですか?」
「ああ、もちろん可能だよ?ただし、時間がかかる上に記憶が取り戻せる保証もない。それで良ければになるけどね。」
「そ、そうですか………」
「………検査をするとなると具体的にはどの程度の期間が?」
ヨアヒムの説明を聞いたロイドは溜息を吐き、ティオは尋ねた。
「―――最低でも3日間。できれば1週間ほどは検査入院して欲しい所だね。」
「最低でも3日ですか………」
「薬物に関する検査はそれなりに時間がかかるんだ。体内から排出された成分を化学的方法で調べたりするからね。入院と検査費用に関しては………珍しい症例みたいだからある程度お安くはしておこう。………どうする?」
「………なあ、キーア。3日くらいの間………この病院に泊まらないか?」
ヨアヒムの説明を聞いたロイドは考え込んだ後、キーアを見つめて尋ねた。
「ん〜?べつにいいけどー。」
「ほっ………」
「……一安心ですね。」
そしてキーアの答えを聞いたロイドとティオは安堵の溜息を吐いたが
「ふむ、それなら早速、検査入院の手続きをしようか。着替えや私物などがあるなら改めて持ってきてもらった方がいいかもしれないね。」
「ええ、それは後ほど改めて用意して持ってきます。」
「ねえねえ、ロイド。ここに泊まるのはいいけど、またいっしょに寝てもいい?」
「えっと………それは……」
キーアに尋ねられ、答えにくそうな表情をした。
「んー、ダメだったらガマンするけどー…………」
「い、いや………そうじゃないんだ。この病院に泊まるのはキーアだけなんだよ。」
「そーなの?それじゃあロイドたちはどこに泊まるのー?」
「俺達はいつも通り、支援課のオンボロビルだよ。でも、毎日ちゃんとキーアの顔は見に来るから―――」
キーアの質問に答えた後、説明を補足しようとしたが
「ヤダ。」
「………え。」
キーアは説明の途中で否定して説明を中断させ、そして椅子から立ち上がった。
「………ロイドたち、キーアのことをヨソのコにしちゃうつもりなんだ。キーア、いらないコなんだ!」
「そ、そんな訳ないだろ!?」
「少しの間だけここで泊まるだけです。その後は、今まで通りみんなで一緒に暮らせます。」
自分達を睨むキーアにロイドは真剣な表情で答え、ティオは説明したが
「そんなの知らないモン!ぎるども、びょーいんもキーア泊まり
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