第71話
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見たロイドは苦笑し、ティオは溜息を吐き、キーアは首を傾げていた。その後ロイド達は一端落ち着いた場所で話をする為にセシルに連れられて寮の食堂にあるソファーで向かい合わせに座った。
「ふふっ、私ったらちょっとあわてんぼうね。18歳のロイドが、9歳くらいのキーアちゃんのパパであるはずないのにね。」
「はあ………当たり前だろ。そもそも、なんで親子なんて突拍子もない考えになるのさ?」
苦笑しながら言ったセシルの言葉に頷いたロイドは指摘した。
「だって、何だかすごく家族って感じがしたから………直感的に、キーアちゃんのパパがロイドって思いこんじゃったのよね。」
「へっ………」
「キーアのパパってロイドだったのー!?キーア、知らなかったー!」
そしてセシルの話を聞いたロイドが呆けたその時、キーアはセシルの言葉を信じて嬉しそうな表情でロイドを見つめ
「いやいや、違うから!」
見つめられたロイドは慌てながら即座に否定した。
「ふふっ………ねえ、ティオちゃん。そうやって2人が並んでるとそんな風に見えないかしら?」
「………言われてみれば確かに。顔の造形は似ていませんが親子という感じがします。」
「そ、そうなのか………?」
「えへへ〜………ロイドがパパかぁ。……ロイドじゃなくってパパって呼んだ方がいい?」
「うっ………今まで通りでいいから!」
(フフ、今一瞬『いいな』と思ったわね?)
(お?新たなジャンルに手を出すのか、ロイド!)
キーアに尋ねられ、一瞬迷ったロイドを見ていたルファディエルは微笑み、ギレゼルは興味深そうな表情になった。
「んー、そっか。でもでも、セシルっていいヒトだね!キーア、セシル大好き!」
「ふふっ………私もキーアちゃんが大好きよ。気が合うわね、私達。」
「うん!」
(くす、あっという間に仲良くなりましたね。)
(ハア、それはいいけどなんかどっと疲れたよ………)
キーアと微笑みあっているセシルを見たティオは静かな笑みを浮かべ、ロイドは疲れた表情で溜息を吐いた。
「………それで………キーアちゃんの記憶だったわね。」
「あ、ああ………大体の事情は話した通りさ。この病院にある『神経科』にキーアを見て欲しいんだけど………どの先生に頼めばいいんだ?」
「ふふ、あなた達も面識があったんじゃないかしら?ヨアヒム・ギュンター先生よ。」
「ええっ………あの人が『神経科』の!?」
「そうだったんですか………」
セシルの口から出た意外な人物の名前を聞いたロイドとティオは驚いた。
「ふふっ、普段は釣り好きで呑気そうな人に見えるけど………ああ見えて、外国の医療機関で凄い研究成果を上げた人らしいの。この
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