インターミッション〜キーア〜 第68話
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な。」
「そんなリスクを、議長はもちろん、ルバーチェも負うハズがない……―――理屈としてはわかるんですが正直、とても納得できませんね。」
セルゲイの話を聞いたロイドは真剣な表情で答えた。
「ああ、だからこその手打ちだ。お前達の潜入捜査―――向こうは不法侵入と言ってるが―――についても一切不問にする。”偶然”保護した少女と女性の扱いもこちらに全て任せるそうだ。」
「……重傷を負ったマフィア達の事については何も言われなかったのですか?中には腕や脚を無くしたマフィア達もいましたが………」
セルゲイの話を聞いたロイドは真剣な表情で尋ねた。
「そちらについても不問にするそうだ。……ま、実際に実行したのはよりにもよってメンフィル帝国の、”殲滅の姉妹(ルイン・シスターズ)”だからな。いくら連中でも残虐かつ好戦的と名高いメンフィル帝国の将や皇女達を敵に回すような事なんてできないさ。”殲滅天使”と”紅の殲滅姫(クリムゾン・ルインプリンセス)”は”英雄王”リウイ陛下のそれぞれの側室の娘だそうだからな。下手をすればメンフィル帝国そのものを相手にすることになる。いくら連中でも”大陸最強”と名高い国に喧嘩は売れないだろ。………幸か不幸かその3人が共にお前達と共に戦ったおかげで、支援課のバックにメンフィル帝国が控えていると勘違いしているんじゃねえのか?」
「課長はレンっていう嬢ちゃんやセオビットっていうお姉さんの事を知ってたんスか?」
「表の界隈ではその2人の名前はあまり出てこないが、裏の界隈では割と有名だぜ?………まあ、”紅の殲滅姫(クリムゾン・ルインプリンセス)”が側室の娘だって話は最近わかったらしいがな。話を戻すがマフィア達に重傷を負わせた件についてもお前達の潜入捜査等同様不問にすると言ってきている。」
「その代わり、この件については自分達の主張を認めろ………間違っても遊撃士協会あたりにチクったりするなってか?やれやれ、確かに必死かもな。」
「……………………………………キーアとエルファティシアさんのことを考えると曖昧にはしたくはないですけど………あの2人がこれ以上、マフィアに狙われない事が確約されただけでも納得すべきかもしれませんね。」
セルゲイの説明を聞いたランディは溜息を吐いた後、口元に笑みを浮かべ、ロイドは複雑そうな表情で溜息を吐いた後明るい表情をした。
「ああ、俺もそう思う。………まあ問題なのは、肝心のあの子と女性の素性なんだが。」
「ええ………」
「キー坊は名前以外にはマジで何も覚えてねえみてぇだし、エルファティシアちゃんは異世界出身でしかも過去の時代から来たというとんでもない経歴を持っている人だからなぁ。―――しかしまあ、キー坊はとんでもなく明るいというか人懐っこいガキンチョだよな。
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