第55話(3章終了)
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た、確かにその2人なら最強という言葉もわかりますね……」
「まあ、どっちも一人でもいれば状況は大きく変える事ができる存在だものね。」
「ああ………正直、俺も誇らしかったもんだ。そんな凄い部下どもを育てる絶好の機会に恵まれたんだからな。そうして俺達の班は華々しい実績を打ち立てて行き……ついには一課に代わって国際的な犯罪事件の合同捜査を任されることになった。」
「国際的な犯罪事件……」
「ひょっとしてそいつが……」
セルゲイの話の中である事が気になったロイドは察し、ランディは目を細めて尋ね
「ああ―――例の”教団”だ。『D(ディー)∴G(ジー)教団』………それが連中の正式名称らしい。」
尋ねられたセルゲイは重々しい様子を纏って答えた。
「『D∴G教団』…………」
「その∴ってのは何なんだよ?」
「∴は『〜ゆえに』を意味する数学的な記号だけど………『D∴G』というのは何を意味してるんでしょう?」
「未だそれは不明だが………そのうちの”G”に関しては何とか突き止められている。G―――すなわち”真なる叡智”だ。」
「あ……」
「ヨアヒム先生が言っていた悪魔の力を得る薬…………」
「そう繋がんのかよ………!」
「……………」
セルゲイの説明を聞いたロイド達は表情を厳しくしている中レンは真剣な表情で黙り込んでいた。
「事件が終結して6年あまり―――多くの謎を残した宗教団体だが………一つ確かに言えることがある。それは、ここ数十年で最悪の組織犯罪を引き起こした最低の連中だったってことだ。……各地で拉致した子供達を何十人と犠牲にしやがったな。」
「っ………」
「昨日、イアン先生が言っていた……」
そして怒りの表情のセルゲイが語った言葉を聞いたロイドは怒りの表情になり、エリィは静かな様子で呟いた。
――――『D∴G教団』………奴等はゼムリア大陸の各地で10以上の拠点を持っていた。そして、それぞれのロッジで様々な形での”儀式”を繰り返した。おぞましい悪魔召喚的なもの、”古代遺物”を利用したもの、そして人体実験的なもの………そして、それらの儀式の時に必ず使用されていたのが……”グノーシス”という名の正体不明の薬物だったという。
「…………………………」
「………その……衝撃的すぎる話ですね………」
「それで、事件はどんな風に解決されたんスか……?」
「ああ………」
―――昨日も言ったが、被害が各国に広がっていた事から国際的な捜査体制が設立された。各国の軍、警察、ギルド、教会関係者が一堂に会する中………ある高名な遊撃士の指揮により各地のロッ
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