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忘れ形見の孫娘たち
12.麻耶さんのワッシャワッシャ
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「いだい! 分かったから摩耶さんマジやめて! いだいしぃぃいいいい?!!」
「ブヒャヒャヒャ!! アタシとひこざえもん提督からの二人分の感謝だからだよッ!!!」

 もう大丈夫だ。鈴谷が孤独感を感じることはないだろう。鈴谷の頑張りが結実したんだ。……よかったな、鈴谷。

「じゃあな! お前らもたんまり肉食えよ!!」
「うん! 行こうかずゆき!」
「おうっ」

 鈴谷に手を引かれ、麻耶さんからもらったてんこ盛りの肉が零れないよう、僕はみんなの元に行く。

「ほらほら早くッ! みんなにかずゆきのこと紹介するからッ!!」
「待てッ! 溢れるッ! 肉が溢れるッ!!」
「二人共! アタシが焼いた肉をこぼしたら承知しないからなッ!!」

 若いころの婆様にそっくりな摩耶さんに見守られ、鈴谷と一緒に手をつなぎながら。

 その後は大変だった。鈴谷の姉妹? たちに紹介され鈴谷との仲をからかわれたり……

「ところで和之さん。鈴谷とは今後どのような間柄になっていくおつもりかしら?」
「逆に聞きますけどどういう仲だとお疑いなのでしょうか熊野さん?」
「それは……ふふっ……言わずともおわかりでしょう?」
「いーえさっぱりわかりません」

 瑞鶴さんに煽られて加賀さんと肉の早食い競争をしてみたり……

「和之。五航戦の味方をするというなら容赦しません。キリッ」
「和之ッ! 一航戦に負けたら承知しないわよッ!!」
「よくわかんないけどかずゆき負けるなー!」
「一秒で一枚肉を食べる加賀さんに勝てるはずがないだろうがッ!!」

 酔っ払った那智さんに妙な絡まれ方をしたり……

「和之ッ。鈴谷はいい女だぞ? 末永くよろしく頼むッ」
「何が“よろしく”なんすかッ?!!」
「うわー……鈴谷としてはどう反応すりゃいいんだろうこれ……」

 涼風や五月雨ちゃんたちとドッジボールしたり……

「いだッ?! 涼風ッ! 僕ばっかり狙うんじゃなくて鈴谷も狙えッ!!」
「てやんでぃッ! いっつもあたいのほっぺたをグリグリする仕返しだべらぼうめぇッ!!」
「わ、私が……和之さんのこと、守ります!!」
「ごめん。守ってくれるのはうれしいんだけど、どうして僕のシャツの裾をガッツリ掴んでるのかな五月雨ちゃん?」
「それは、あのー……和之さんを誘導して守ろうかと……」
「ぶふっ……こら和之のシャツが破れるのも時間の問題だね」

 鹿島さんに脳を溶かされたり……

「和之さん?」
「……はい」
「鹿島は練習巡洋艦ですけど……付き合えない練習もありますからね?」
「一体何すか?! 鹿島さんが付き合えない練習とは……一体何なのですかッ?!」
「ふふっ……ね? 鈴谷?」
「……」

 大淀さんから感謝の言葉をもら
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