15話
[5/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
られ、罪と呪いに苦しめられずに眠っていられる。今は亡き両親に変わって御礼を言わせてもらいたい」
待て、待てよ。なんで貴方は両親のことを知っているんだ? なんで貴方は僕のことを知っているんだ? 『君たち』ってなんなんだ? 教えてくれ。そしてその隣にいる『僕』はいったい―――!?
「ではな。この子の守護者よ。君の見ている世界はこの子にも見えている。そして、いつかこの子にとって救いになると信じたい」
瞬間、僕は背中にある何かに引きずり込まれ、何も出来なくなった。最後の言葉は聞こえない。
―――――――――
就任パーティーが終わった後、俺は自室でクラス代表決定戦の映像を見ていた。身体は疲れていたがこれはやらなくちゃいけないこと。鬼一は言った。
「冷静になったあと、当時の感覚や思考を忘れない内に反省するべきでしょうね。冷静になることでその時の自分が何を間違っていたのか、間違っているかはともかくとしても他の選択肢を見つけることができます。そしてその選択肢が更なる成長に発展させてくれます。それと普段から思考を続けていればいざというときに身体が反応してくるので必ず行ってください」
……とは言っても、今の俺じゃ何が悪くて何が良かったのか全然分からない。どんなに小さなことでも見つければいい、らしいけどさ。
俺の悪かったところって……なんだろう? ド頭で鬼一に踏み込んだけどアレは失敗、だったんだよな? 鬼一に一撃を止められるどころか、痛い1発をもらっちゃったわけだし。じゃあ、踏み込まないで何をすればよかったんだ? 白式の武装は雪片弐型だけだし、結局踏み込まないといけない。……うーん。鬼一の言うように相手のミスを『引きずり出す』ってのがピンと来ないんだよなぁ。鬼一の説明自体はわかりやすいものなんだけどさ。
『相手が何をしようとしているのか。なんとなくでも相手の考えさえ理解出来れば、ミスを誘発させることは極端な実力差がない限りはさして難しいわけではありません。相手の考えを読み取る材料はごまんとあります。立ち位置、武装、スペック、操縦者の性格だって判断材料になりますしね。ISはある意味では楽ですよ。なんせ相手の表情も見えるんですから』
鬼一ならではの発言に感じた。そう言われれば確かにISは表情が隠れているわけでもないし、表情や身体の動作が剣道の袴や防具で隠れていることに比べれば楽なはず……いやいやいや! 相手の攻撃や自分の攻撃でイッパイの俺にはそんな確認する余裕ないって! ……あー、だから視界が狭いって言われるんだな。こればっかりはすぐに解決できないから普段から意識しないとな。うん。
「今日は楽しかっただろう。よかったな」
嫌に刺のある声色で箒が皮肉を言ってくる。あれを見て楽しいって本気で言ってるの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ