暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第29話「交流」
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ラウラが思いっきり織斑を引っぱたく。
  相当力を込めたみたいで、織斑は吹き飛ばされるように倒れこむ。

「貴様が...教官と兄様の人生を狂わせた元凶か...!!」

「ぐ...!な、なんだよ...!」

  文句を言おうとした織斑だが、ラウラに胸倉を掴まれる。

「貴様!一夏に何をする!!」

「ええい!邪魔をするな!」

  織斑を殴られたからか憤り掴みかかる篠ノ之だが、軍人でもあるラウラに受け流される。

「落ち着け!」

「ぐっ...!?」

  さすがにこの場で色々やられると困るので、俺が首を叩いて気絶させる。

「.......。」

「な、なんだよ!」

「...自業自得だからな?」

  織斑を見下ろ形で一瞥し、一言そう言ってからラウラを寝かせる。

「い、一体なんで突然...。」

「...ちょっとした事情があるんだ。」

  デュノアにとっては戸惑う出来事だっただろう。
  簪ちゃんとセシリアも驚いているが、他の皆は大体事情が分かっていた。

「事情...。」

「...知りたかったら俺の部屋に来なよ。その時はお互いに腹を割って話そう。」

  さすがに踏み込んだ事だから、そう釘を刺しておく。
  それでも聞きに来た場合は...まぁ、その時だな。

「さて、肝心の昼食がまだだからな。さっさと食うぞ。時間もないし。」

「う、うん。でも...。」

  皆気絶しているラウラが気になるようだ。
  ...仕方ない。

「そいっ!」

「っ、はっ!?」

  ちょっとした気つけを行い、ラウラを起こす。

「わ、私は...。」

「まぁ、暴走したくなるのは分かるが、少しは落ち着け。」

  ゆっくりと起き上がるラウラに俺はそう言う。

「だが...!」

「...俺達に任せろ。いいな?」

「っ..!....分かった...。」

  少し凄んで言うと、ラウラは大人しくなった。

「さ、急がないと時間がなくなる。さっさと食うぞ。」

「あ、ああ。」

  俺がそう言えば、ラウラはいそいそと弁当を出す。もちろん、俺達も出す。
  ちなみに、ラウラは以前の時に弁当とかの作り方を教えてある。

「あの、さすがにこの空気で昼食の流れに持っていくのは...。」

「こういうのは無理矢理にでも持っていかなきゃならんぞ。...というか、昼にしっかり食べておかないと午後の授業に耐え切れないぞ?」

  セシリアが気まずそうにしていたので、俺がそう言っておく。
  普通の学校なら我慢すれば大丈夫だが、IS学園は実践する授業とかあるからな。
  しっかりエネルギーは摂っておかないと倒れてしまう。


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