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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十六話その2 アンネローゼ様誘拐を阻止します。
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ているようにアンネローゼには見えた。
「腕を差し出せ」
陰にこもる声で男が指令したその時だった。窓ガラスが粉みじんにぶち割られ、閃光があたりを覆った。
「なに!?」
男がとっさのことに腕を庇いながら叫ぶ。その直後、絶叫が室内を満たし、血の匂いがあたりを覆った。
目を覆っているアンネローゼには何が起こったのかわからなかった。次々と起こる絶叫、そして足音、そして一秒ごとに濃くなる鉄臭いにおい。
「貴様・・・ぎゃあっ!!!」
陰にこもる声が絶叫に変わった。どっと重いものが床に倒れる音がし、辺りは静かになった。
「もう、大丈夫ですよ」
女性の声がした。アンネローゼが目を開け、はっと息をのんだ。床は文字通り血の海で有り幾人もの男たちが床に転がって息絶えている。その中には例の注射器を持った男の姿もあった。その傍らにまだ血の滴る剣を引っ提げてこちらを見ている水色の髪を長く伸ばした美しい顔立ちの女性が立っていた。 まだ若い。イルーナ・フォン・ヴァンクラフトやアレーナ・フォン・ランディールより年下のような感触を受けていた。
「お怪我はありませんか?」
少々冷たい声であったが、その中には相手を気遣う調子が含まれていた。
「遅れてすみませんでした。本来ならば黒幕をおびき出したかったのですが、あなたの身に危険が迫っていたので、やむをえず・・・・」
水色の髪の女性は男の注射器をもぎ取ると、それを大事そうにくるんで、肩に下げた鞄の中に入っている容器の中に入れた。
「あなたは誰なのですか?」
「ヴァリエ。ヴァリエ・ル・シャリエ・フォン・エルマーシュ。エルマーシュ侯爵家の娘です。アレーナ・フォン・ランディールとイルーナ・フォン・ヴァンクラフトの知人と言えば、すぐにお分かりだと思いますが」
「まぁ!」
アンネローゼは口元を手で覆った。目の前の女性は華奢なすんなりした長い手足を持っているのに、数人の男たちを一瞬で葬り去ったのである。世間で知られている侯爵令嬢の概念と悉く反する目の前の事象にさすがのアンネローゼも当惑を隠せない様子でいた。いったい彼女は何者なのだろう?
「ここは危険です。階下に護衛たちがいます。すぐにここを出て帝都に戻りましょう」
その言葉と共に部屋に入ってきた軍服を着た男たちが倒れ伏している男たちをよけ、例の陰にこもる声の男を抱き起した。血に染まっているがまだこと切れてはいないらしい。
「レイン」
後から入ってきた少佐の軍服を着た赤い長い髪の女性はうなずいた。
「すぐに護送して取り調べを行います。皇帝陛下の寵姫暗殺未遂の罪は軽いものではありませんから」
うなずいたヴァリエはすぐに連行するように示した。と、男が顔を上げる。
「お
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