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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十六話その2 アンネローゼ様誘拐を阻止します。
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の宮廷親衛隊の近衛士官の一人である。
車は市街を抜け、ほどなく郊外の一本道に入った。信号もなく、ただひたすらに舗装された道が人気のない森を縫うようにして伸びている。日中はどうということもないが夜間などはとても人が通れないほどうっそうとして暗いのである。
ふと、アンネローゼはサイドミラー越しに一台のバイクが後をつけてきたのに気が付いた。市街を走っているときにはさほど感じていなかったが、こうして人気のないところに来ると、なぜあのようなバイクが走っているのかが気になり始めた。
「どうかされましたか?」
侍女が問いかけたその時だ。
不意に車がトランポリンに乗ったかの如くバウンドし、一回転して急停止した。アンネローゼは自分の右わきに柔らかいものが押し付けられるのを感じた。侍女が倒れ掛かってきたのである。
「大丈夫ですか?」
アンネローゼが侍女を抱き起すと、申し訳ありません、とか細い声が返ってきた。だが、アンネローゼはそのような声を聴くことができなかった。続けざまの爆音!!!護衛の車のうち2台が炎上し、残りの1台が横転して中から男たちが吐き出された。
「待ち伏せです!!引っ返すんだ!!」
近衛兵たちが叫んだが、どこからか放たれたブラスターによって、次々と倒れていく。運転手は顔面蒼白であったが、急発進し、ハンドルを切った。180度回転した車は来た道を一目散に戻ろうとした。 その時――。
ブラスターの閃光が運転手と助手席に乗っていた近衛士官を貫いたのである。制御者を失った車はあらぬ方向に走りだした。アンネローゼと侍女は狂奔する車に自分たちの運命を任せるほかなかった。
その時は長くは続かなかった。重い衝撃と共にアンネローゼは額を前のシートにぶつけた。幸いシートはクッション材だったから、それほど衝撃はなかったが、一瞬息が止まった。侍女の悲鳴が耳に残った。車が脇の木の一つにぶつかって止まったのである。
アンネローゼは重苦しい頭を抑えながら、何とか気を取り戻し、あたりを見まわした。
「・・・・・・!!」
覆面をした男たちが10数人、車を囲んでいたのである。
「さて、グリューネワルト伯爵夫人でいらっしゃいますな?」
「・・・・・・・」
アンネローゼは顔を引き締めていた。先ほどの憂い顔から一転、さすがはラインハルトと血を分けたと評されるほど凛とした顔立ちである。
「無駄なことはおやめなさい。降りて我々に従っていただきましょうか」
「・・・・・・・」
「お嫌ですか?それならばこの車ごとあなたを吹き飛ばすまでだ」
アンネローゼは覚悟を決め、侍女を促すと、静かに車を降りた。
「なかなか良いお覚悟ですな。では、こちらにおいでいただきましょうか」
男たちは手際が良かっ
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