first contact
ep.018 最終決戦
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
的場は最後の階に辿り着いた。
最後の階に待っていたのはもちろん野口勝哉だった。
「やぁ、君なら来ると思っていたよ.....的場くん。」
「どういう意味ですか?」
的場は冷徹になっている。
こうでもしなければ現実を受け入れなれない。
だって、どれだけ腐ろうと的場にとって野口は信頼している先輩なのだから。
しかし、それを真っ向から砕くように野口は話す。
「君は未だに僕の手の中にある。 すべてはまだ、僕の思い描く中でしかない。」
まるで、ここまでの展開はすべて野口の仕組んだ通りになっているように野口は語る。
風紀委員に居た時とはまるで別人だ。
「唐突だが、今の君の状況を説明してあげよう。」
「..........。」
「君の能力は"無敵貫通"。 科学と魔術の融合体に限りなく近くなった君は、互いの力を互いの力で相殺し合う。 そしてそれが相手の能力を消滅させる元となっている。」
普通に聞いているだけではさっぱり分からないため、要約してみると、
『今の的場は"科学"と"魔術"の2つの力を持っていて、科学の攻撃は魔術で、魔術は科学で打ち消している。 さらに身体能力を著しく強化し、神薙戦で見せた2段ジャンプのように物理常識を越えることができる。』
『彼に対して直接的に能力を使うと掻き消される。 ならば、間接的に能力を使えば良い。』
野口はロングコートから2丁の拳銃を取り出す。
拳銃は的場に狙いを定める。
静かに戦闘の空気に変わると、その静寂を消し飛ばすように的場が走り出した。
バン バン バン バン バン バン
野口は2丁の拳銃を連続で撃つ。
的場は瞬時に弾丸の軌道を見切り、野口に辿り着くための最善のルートを絞り出す。
バン バン バン バン バン バン
『よし!』
野口の使用している拳銃はリボルバー。
装填数は銃の形状からして6発だ。
つまり12発撃った今は弾切れになっている。
再装填にもいくら野口とはいえ多少の時間が掛かるため攻めるには絶好の機会だ。
的場は野口に一直線に急接近。
一方、野口は再装填どころか拳銃2丁をその場に捨て、コートの袖から細い糸のようなものを出し、それをビーンと伸ばす。
『あれは.....ワイヤーか!』
的場は何か危機感を感じたが、速度が乗っているこのタイミングに攻撃を決めることは重要なので、ワイヤーを引き千切る勢いで飛び蹴りをする。
しかし、ワイヤーは千切れなかった。
的場はワイヤーを足場のようにして蹴り、後方へ下がることで野口と距離を取った。
『あんな細さで断ち切れないのか。』
「このワイヤーは僕の知り合いに調達してもらった一級品でね。 1本で少なくとも1ト
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ