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とある科学の裏側世界(リバースワールド)
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ep.017 決戦8
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すら飛び越え、神薙の元にやって来る。

『いいバネだ。 6メートルは優に飛び越えているな。』

的場は拳を溜め、跳躍の勢いと体重を乗せた鈍く重い一撃を神薙に放つ。
神薙もそれをガードする。
だが、その顔にはまだ余裕が感じられる。

『良いパンチだ。 だが、まだ軽いな。』

神薙は的場の攻撃を弾き返す。
そして空中で無防備な的場を吹っ飛ばすために体をねじり、空中での右回し蹴りをする。
的場にとって神薙との戦闘は体感速度的に見て自分の4倍以上の速度とパワーの相手とぶつかってるようだった。

『チェンジオブペースってやつなのか。』

神薙の攻撃が速く感じるのは、このチェンジオブペースによる極端な動きの緩急に翻弄されているからだ。
第三者から見れば確かにスピーディーな戦闘ではあるが、神薙の攻撃速度と的場の反射神経はあまり差を感じられない。

その頃ー
的場に敗れたstudentのメンバーは控え室のようなモニタールームで二人の戦闘を見ていた。

「神薙の奴やけにエンジン掛かってんな。」

桐崎が呆れたように言葉を漏らす。

「しゃーねーじゃん。 神薙ッチが1番戦いたくてウズウズしてたんだからさ。」

影縫もフォローしているが呆れたような感情のほうが多く混ざっている。

「神薙君、あんなにめちゃくちゃしてるけど大丈夫かな的場くんは。」

「箱部さんは心配し過ぎなんだよ。 彼のことならきっと勝つに決まってるさ。」

心配そうにモニターを見つめる箱部に池野がフォローの声を掛ける。
全員が的場の勝利を確信しているが、神薙との戦いに関しては全員が不安を感じていた。
それは、神薙が体術面で考えればstudent内で誰も寄せ付けないほどの実力を持つからだ。

実際、騎城と七草は2対1で神薙に負けている。
しかも神薙は能力を1度しか使わなかった。

その頃ー
的場と神薙の戦闘は相変わらず神薙の優勢だった。
両者ともに未だ能力を使っていない。

ここで的場が能力を使う。
神薙の顔面に磁場を発生させ、そこに拳を叩き込んで一撃で終わらせるつもりのようだ。
的場は神薙の攻撃を紙一重で避け、神薙との距離がゼロになる。
神薙は腕の間合いよりも内側に入られて防御が取れなくなっている。
的場は拳を放つ。
誰もがこれで終わると思った......がそれは大きな間違いだった。

一同は騒然とした。
的場の拳は神薙の頬に当たるのではなく、まるで凹凸のあるツルツルの物をなぞるかのように、神薙の頬を滑っていく。

「なんで!」

動揺する的場は冷静になって神薙の後ろを見ると、神薙は力を込め、強烈なパンチを決める体制になっていた。
的場の拳が完全に通過すると、神薙の拳が迫り、その一撃は完全に的場の顔
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