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ep.014 決戦5
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攻撃はすべて触れることはなく、逆に池野の攻撃は防いでも食らったりしたのだ。
「でも...気付いても解除はしないよ。 僕は君を殺すくらいのつもりで殺りあってるからね。」
「..............。」
再び池野が動き出す。
的場は虚像から一定の距離をとり、どう対応するかを考える。
『周辺は実物で、池野さんは虚像。 でも虚像と実際の攻撃はほぼ同時のタイミングで起こった。』
的場は後方に下がるのをやめ、逆に虚像に突撃する。
再び虚像が小刀を的場に振りかざす。
この瞬間、的場は目を閉じた。
いわゆる"心眼"というやつだ。
すると、虚像からほんの少しだけズレた場所に同じモーションで動く何かを捉えた。
的場は目を開く。
「そこだ!」
的場は目では何も見えない場所に手を伸ばし、小刀を持つ腕を止めようとする。
すると、驚いたことにそこには実際には見えない実体のようなものがいた。
間違いなく何かをガードしている手応えがあった。
「見つけた!」
的場はガードした腕を掴むと、自分の方に引き付け、野口直伝の特殊な武術で小刀を持っている方の腕の肩の骨を外した。
「........うっ....。」
目には見えないが池野がダメージを負ったであろう声のようなものは聞こえた。
これならいけるかもしれない。
そう思った時だった。
突然、建物の床が割れ、巨大な池野の上半身のような物が現れる。
「これは.....でも!」
先ほどの虚像と同じく、攻撃されてもそれは脳の錯覚に過ぎないと思った的場は虚像を突っ切ろうとする。
巨大な虚像は的場をビンタのような払いで吹き飛ばそうとする。
『これは虚像だ。 当たらない。』
その直後だった。
虚像の攻撃は的場に命中し、その衝撃と威力は、まるでスピードに乗った巨大なトラックに正面衝突されたかのようなものだった。
この一撃のみで、直撃した左腕の骨が折れる。
的場は意識が飛びかける中で知った。
『コイツは虚像じゃないのか。』
「気付かなかったようだね。」
そこには何故か、吹き飛ばされたはずの的場が抜け殻のように突っ立っている。
的場は、今度こそ本当の意味で幻術にはめられていた。
池野の能力によって作られた仮想現実の中で的場は池野と空想の戦いをしているのだ。
『どうすれば.......どうすればいい....。』
吹き飛ばされた先の瓦礫から起き上がった的場は、血で滲んだ左目を閉じ、フラフラの足腰で立ち上がる。
前を向くと巨大な虚像は攻撃モーションに入っていた。
『左の払い。』
「うぐっ.......。」
的場は緊急回避でギリギリ攻撃を避ける。
しかし、ダメージと出血で体
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