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ep.011 決戦2
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騎城を倒した的場は、騎城からサバイバルナイフ2本を取ると、上の階を目指した。
その階には、比較的軽装備だがいかにも戦闘がメインなのが理解できる少女が待っていた。
「的場さんですね。 私は七草花夜です。 騎城くんの仇はとらせてもらいますから。」
的場は、ここであえて嘘をついてみた。
「的場って誰ですか? 人違いだと思うんですが。」
すると七草は一瞬アタフタしたが、的場の全身の傷を見て改めて彼が的場であることを確信した。
「嘘つきは苦手ですから、すぐに倒します。」
戦闘が始まった。
すると突然、七草の姿が消えた。
目を逸らしたわけではなく、本当に透明になって消えたと考えるのが1番正しかった。
「ん....一切の気配を感じられない。 五感で察知できないレベルの能力なのか。」
次の瞬間、何かが空気を裂いて飛んでくる。
しかし、的場にはそれが見えなかった。
見えない何かは的場の体の6ヶ所に突き刺さり、血が出てくる。
「なに...見えないのは本体だけじゃない。 触れたものもそれに含まれるのか。」
「私の能力『無感存在』はありとあらゆる視点から感覚から感知できなくなる能力です。 それは、私以外の物も例外ではありません。」
七草の声は特定の場所ではなく、そのフロア全体に等しく響くように聞こえてきた。
的場は、七草の場所がまったく掴めない。
自分の周辺の安全を確保するために的場は1歩後に退こうとしたが、それは既に七草に読まれていた。
1歩下がると、そこには能力で見えなくなったワイヤーらしきものがあった。
「ブービートラップだと!!」
すると、今度は実体が分かるナイフのようなものが四方八方から、数センチ間隔で飛んでくる。
的場は咄嗟に騎城から取ったサバイバルナイフを取り出し、必死にナイフのようなものをさばき続ける。
すべてさばききれる訳でもなく何本ものナイフのようなものが的場の体に突き刺さる。
的場はダメージが大き過ぎたためにその場に屈み込んでしまう。
「勝負ありましたね。 終わりです。」
七草はやはり姿を見せようとしない。
的場はそれでも諦めようとはしなかった。
せめて、泥臭く負けようじゃないかと。
すると、自分のいる場所からほんの少しだけ離れた場所にある物を発見した。
「これは.....小麦粉。」
なぜ、こんなところに袋入りの小麦粉が置いてあるんだろうかと的場は思ったが、もはやそれに頼るしか勝機はなさそうだった。
「仕方ない。 くらえ小麦粉!!」
的場はサバイバルナイフで小麦粉が入った袋を裂いた。
小麦粉が空気と混ざり、少しずつ辺りを白く染めていくとその中で奇妙に動く空気のようなものを確認した。
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