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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十六話 第三の「民間転生者」と対面です。
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 よしよしと一人うなずいたアレーナはさっさと自室に引っこんでいった。どうせ航海中は作戦会議を除いてやることはないのだ。艦隊運用なら艦長等で十分対応できるのだし。その間に今後の方針の決定と、ベルンシュタイン中将について徹底的に調べることとしよう。


旗艦シャルンホルストにて
■ ラインハルト・フォン・ミューゼル准将
 バーベッヒ侯爵領シャンタウ星域への航海は順調に進んでいる。敵は徹底抗戦の構えを見せて、領内に引きこもっているが、逆に言えば進出して奇襲をかけてくる心配はないということだ。最も警戒をするに越したことはないがな。

 おかげで退屈極まりないが、航海に関しては艦長や航海長に任せてもいいので、俺はシミュレーターで演習をしたり、蔵書を読んだり、キルヒアイスやミュラーと話をしたりしている。
 キルヒアイスは少佐で副官のままなのだが、今度俺の参謀の一人にナイトハルト・ミュラー少佐がやってきた。例のヘーシュリッヒ・エンチェンの際にフェザーンの駐在武官で、俺に的確な航路を教えてくれた奴だ。実直な人柄で、勤務にも怠惰というものがない。フロイレイン・レインとはまた違った色合いで頼りになる奴だ。航海が始まってまだ数日に過ぎないが、俺たちはすっかり意気投合している。

 准将になってようやく艦隊指揮ができるようになったといっても、実態の麾下の兵力が巡航艦40、駆逐艦130、砲艦25、ミサイル艦10では、どうしようもないな。だが、これも経験だ。小戦隊規模の運動、特質、効率を知ってこそ、それが大隊、連隊、分艦隊、そして一個艦隊、数個艦隊への指揮につながるのだ。

 俺の艦隊はわずか百数十隻に過ぎないが、この艦隊が局面を変える時はあるかもしれない。それに備えて平時より訓練は怠らぬようにしなくてはな。

■ ジークフリード・キルヒアイス少佐
 ラインハルト様が考え事をしておられる。さすがに目的地までは何もすることがないのだから手持ち無沙汰になられるのも無理はない。だが、ミュラー少佐も入れて、3人で平素の帝国の在り方や実態について議論しあったり、将来を見据えた知識を習得するのは意義があるものだ。これらのことが積み重なって、いつか役に立つ時があるのかもしれないのだから。
 フロイレイン・レインが転出してしまったのは残念だったのだが、ミュラー少佐はなかなかに有能な人だ。ラインハルト様が将来大業を果たすべく飛翔されるとき、そのそばにあってラインハルト様を支える一人になってほしいものだ。
 


■ ナイトハルト・ミュラー少佐
 ラインハルト・フォン・ミューゼル准将の参謀に任命する旨軍務省から辞令をもらった時、私はあのミューゼル中佐の事かと思った。例のヘーシュリッヒ・エンチェンの特務でフェザーンから航路データを送ったことを今でも覚えてい
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