機動戦艦ナデシコ
1377話
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れでも今回の狙いは地球と木連の間にある溝を少しでも埋める為だ。
である以上、こちらとしても多少なりとも企む必要はある。
そんな俺の言葉を聞き、グリューノと草壁がそれぞれ視線を交じわらせる。
そうして2人がお互いに緊張したように近づいていき……それぞれ小声で自分の主張をする。
「あら、結構いい感じじゃない? とても敵対している集団のリーダーだとは思えないわよ?」
「だな。まぁ、戦闘になっていないってのも大きいだろうな」
そして武器を持っていないというのも大きいだろう。
また、ここで俺達の顔を潰すとシャドウミラーが自分達に抱く印象が悪くなるというのもあるんだろう。
……今はそれでもいい。だが、いずれこの2つの勢力が戦争を辞めて和平を結んでくれれば最善の展開なんだけどな。
「ふーん……こうして見ても、別に変わらないのね。普通の人間よね」
木連組を眺めながら呟く神楽坂だが、それも当然だろう。
「100年で変わってきたりする筈もないだろ」
「そう? でも、火星……私達の世界にある火星には亜人って呼ばれる人が大勢いるわよ?」
「ネギま世界と一緒にするなよ」
神楽坂の言葉に溜息を吐き……ふと、鋭い視線に気が付く。
殺意の類がある訳ではなく、単純に鋭く、強い視線。
その視線が向けられている方を見返すと、そこにいるのは高杉。
高杉は神楽坂に一目惚れ……って程じゃないけど、惹かれているのは間違いのない事実だ。
いや、そこまでいってない可能性もあるけど。
ともあれ、高杉が俺に向けているのは嫉妬の視線なのは間違いない。
「アクセル? どうしたの?」
「いや、何でもない。とにかく、ネギま世界の火星ってのは色々と特殊なんだから、あそこを基準にするのは間違ってるぞ」
哀れなのは、神楽坂がそんな高杉の視線に気が付いてない事か。
……神楽坂も色んな人に告白されてる筈なんだけどな。
結局神楽坂は神楽坂という事か。
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